【IR考】米ラスベガス・サンズ、日本進出断念 横浜IR開発に名乗りも「目標達成は困難」
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- 2020年5月14日
米カジノ大手のラスベガス・サンズは13日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の日本への進出を断念する、と発表した。同社は、横浜市が昨年8月に誘致を正式に表明した同じ日に、東京と横浜でのIR開発に注力する方針を表明していた。神奈川新聞社の取材に「この決断は新型コロナウイルスの影響とは無関係」と回答したが、詳しい理由は明らかにしなかった。
同社が13日、ホームページで発表し、会長兼最高経営責任者(CEO)のシェルドン・アデルソン氏のコメントを掲載した。
その中で、アデルソン氏は「統合型リゾート施設開発によって日本はビジネスおよびレジャー観光市場からの恩恵を享受するであろう」とIRの意義を強調。その上で「しかし、日本におけるIR開発の枠組みでは私たちの目標達成は困難である」と説明、「今後、日本以外での成長機会に注力する予定」とした。
同社は米ラスベガスやシンガポールなどでIRを運営。日本では当初、大阪への進出に意欲を示していたが、横浜市の正式表明と同時に方針を転換した。
今年1月に横浜・みなとみらい21(MM21)地区で開かれたIRの見本市「統合型リゾート産業展」に出展。見本市の事前説明会で、シンガポールのIR「マリーナベイ・サンズ(MBS)」CEOのジョージ・タナシェビッチ氏は「国際的な展示場やホテルを造り、見たことのないようなエンターテインメント施設にしたい」と意気込みを語っていた。MBSは2014年、安倍晋三首相が視察した施設としても知られる。
一言コメント
コロナショックはIRにも影響を及ぼしそうだ。
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