コロナ関連倒産100件超 上場企業売上高は3兆円超減
- 企業・経済
- 2020年5月1日
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で倒産した企業件数が、4月末までに109件に達した。東京商工リサーチが30日発表した。外出自粛で売り上げが減り、中小零細を中心に資金繰りに行き詰まる企業が増えている。上場企業でも業績の下方修正が相次ぎ、3兆円を超す売上高と2兆円超の純利益が失われる見通しだ。
新型コロナ関連の倒産(見込みも含む)は2月2件、3月23件、4月84件。政府が4月に緊急事態宣言を出して外出自粛が広がったため、件数も急増した。地域別では東京都26件が最多で、北海道11件、静岡県・大阪府各7件。業種別では、訪日観光客が急減して大きな打撃を受けた宿泊業24件、飲食業15件だった。
上場企業も大きな影響を受けている。29日までに全上場企業の51%の1929社が新型コロナの影響に関する情報を開示。うち359社は、売上高や利益の減少などで業績を下方修正した。従来予想と比べた減少幅は、売上高3兆1416億円、純利益2兆3646億円。633社が「影響の懸念がある」「影響を精査中」などとしている。
下方修正した企業を業種別にみると、製造業が最多の146社(約41%)。サービス業の68社(約19%)、小売業の58社(約16%)が続いた。下方修正額が最も大きいのは、石油元売り大手の「JXTGホールディングス」で、売上高が3500億円、純利益が4550億円落ち込む。
東京商工リサーチの担当者は「製造業は新型コロナの感染が広がり始めた当初はサプライチェーン(供給網)の分断で製品を作れず、最近は欧米市場が縮小して苦しい。今後は中小企業だけでなく、上場企業倒産の恐れもある」と話す。
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