2店舗は「休業する」連絡 大阪府、休業拒否のパチンコ6店公表
- 政治・経済
- 2020年4月25日
大阪府の吉村洋文知事は24日、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく休業要請に応じない府内の大型パチンコ店6店舗を公表し、感染拡大防止のため府民に利用しないよう呼びかけた。専門家の意見を踏まえ、パチンコ店は感染拡大のリスクが高い「3密」(密集・密閉・密接)になりやすいと判断。特措法24条の一般的な要請から45条の「より強い要請」に切り替えた。45条に基づく店名の公表は全国で初めて。
吉村氏によると、6店舗は丸昌会館(大阪市)▽だるま屋(同)▽P.E.KING OF KINGS大和川店(堺市)▽HALULU(同)▽ザ・チャンスα(同)▽ベガス1700枚方店(枚方市)。このうち丸昌会館とだるま屋からは、公表後に「休業する」と連絡があった。府は25日に、休業しているか現地を確認する。
吉村氏は45条に基づく要請と店名公表に踏み切った理由に関し「自治体と国、府民が一致団結しなければ難局は乗り越えられない。(24条の)要請にどうしても応じてもらえず、最後の手段として府民の命を守るため判断した」と述べた。
府は国の緊急事態宣言を受け、14日から特措法に基づき遊興施設などに休業を要請したが、一部店舗が営業を継続。府のコールセンターには「要請対象の店が営業している」といった通報が20日までに約640件寄せられた。うちパチンコ店が最も多く、117店舗計約370件に上った。
府は23日までに営業を続けているパチンコ店11店舗の事業者に、協力が得られない場合の対応を文書で事前通告。応じなかった6店舗を公表した。ほかにも28店舗の営業を確認しており、休業に応じない場合は来週にも店名を公表する準備を進めている。
一方、施設名を公表された堺市の1店を営業する大阪市の会社は24日、国からの救済措置がなく「休業したくてもできない窮状にある」として、営業を継続する方針を明らかにした。
特別措置法24条と45条 24条は都道府県知事が事業者や個人に対し、感染防止に必要な「協力の要請」をできると規定。45条はより強い措置で、国民の命を保護するために遊興施設などの使用制限や停止を要請できるとしている。それでも事業者が応じない場合、さらに強い行政処分となる「指示」の権限を与えている。いずれも強制力はない。45条の要請と指示は公表しなければならない。
一言コメント
他の自治体も公表にかじを切る!?
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