データミックスは企業間取引・企業経営に必須なビジネスニュース、政治・社会ニュースを配信しています

お名前ドットコム

民間企業の夏ボーナス、コロナ禍で急減の公算 冬はもっと厳しくの声も…


新型コロナウイルスの感染拡大で企業業績が強く下押しされるため、今年夏の民間企業のボーナスは前年夏と比べて大幅な減少となりそうだ。中でも、経営体力が見劣りする中小企業や零細企業の間では「支給見送り」という事態も現実味を増す。民間エコノミストの間では、今年夏のボーナスの段階では足元の急激な逆風を十分に反映しきれないとの見方も多く、今年冬以降は一段と内容が厳しくなるとの声が聞かれる。

■前年夏比で7.6%減も

「令和2年1~3月期は新型コロナの感染拡大により、幅広い業種で業績悪化の懸念が強まった。感染拡大によって、2年度以降の業績見通しが立ちにくい中、今年夏のボーナスの支給額は抑制される可能性が高い」。みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストはこう指摘する。

同社を含む複数の民間シンクタンクや大手証券会社は4月に入り、今年夏のボーナスの予想を発表。厚生労働省の毎月勤労統計ベースで、民間企業の1人あたりの支給額は前年夏と比べて、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが7.6%減の35万2366円▽日本総合研究所が6.4%減の35万7000円▽第一生命経済研究所が4.0%減の36万6000円▽みずほ証券が1.9%減の37万4000円-をそれぞれ見込んでいる。

企業業績はもともと元年度の下半期に、世界景気の影響を受けやすい製造業を中心に鈍化していた。そこに、年明け以降は新型コロナの感染が世界規模で広がり、ヒトやモノの動きが大きく抑制されたことが追い打ちをかけている。

主要企業では元年12月期や2年2月期の通期決算発表が進むが、本来なら同時に明らかにするはずの次期の業績予想は新型コロナの影響で「合理的な算出ができない」として、現時点での発表を見送る企業が相次ぐ。企業業績の先行きは不透明感が強まっている。

■特に厳しい中小・零細

今年夏のボーナスをめぐってとりわけ懸念されるのは、「大企業と中小企業で差が生じる可能性が高く、中小ではより厳しい結果が予想される」(第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト)という点だ。

中小の場合、大企業や中堅企業の状況も参考にしながらボーナスの対応が定まることが多いとされ、支給額が決まる時期は大企業などと比べると遅くなりがちだ。その分、新型コロナによる足元の業績悪化が織り込まれやすくなり、支給額の減少に拍車がかかる。

日本総研の小方尚子主任研究員は「東日本大震災の直後にもそうした傾向がみられた」と指摘。震災直後の平成23年夏のボーナスは前年夏と比べ、事業所規模30人以上が0.5%増だったのに対し、5~29人は5.3%減と対照的だった。

特に、雇用の維持や事業継続すら危ぶまれている中小企業や零細企業は、ボーナスを支給する余裕はないのが実情。減額にとどまらず、支給見送りの動きが出てくる可能性が高まる。

第一生命経済研究所の新家氏は「新型コロナによる業績の急激な悪化の影響を強く受ける形で、中小・零細企業ではボーナス支給の見送り・大幅減額を行うところが多いだろう」とみている。三菱UFJリサーチの小林真一郎主席研究員も「大企業と比較して財務体質が脆(ぜい)弱(じゃく)な中小企業などでは、減額や支給取りやめの動きが出てくる」と話す。

■今冬はどうなる

今年夏のボーナスは、新型コロナの逆風を十分に織り込めるわけではなさそうな上、現状では新型コロナの収束はまったく見通せない。このため、マイナスの影響は今年冬以降のボーナスにも持ち越されそうだ。

第一生命経済研究所の新家氏は「(今年夏より)さらに厳しいのは今年冬や来年夏だ」と指摘。リーマン・ショックが直撃した平成21年夏は9.8%減、21年冬は9.4%減と10%近い減少幅となったが、「今年冬や来年夏のボーナスはそれに迫る悪化幅になってもおかしくない」と語る。

政府が4月7日に閣議決定した緊急経済対策では、感染拡大の収束に目途がつくまでの「緊急支援フェーズ」と収束後の反転攻勢に向けた需要喚起などに努める「V字回復フェーズ」の2つの時間軸で、打つべき手を盛り込んだ。V字回復フェーズでは、新型コロナの影響が大きかった観光・運輸や飲食、イベントなどの分野を中心とした消費喚起策などを通じて大がかりな反転攻勢に出るとした。

ただ、ボーナス支給額の急減は、家計の所得環境の悪化を通じて消費者マインドの萎縮や将来不安をあおり、対策の効果が減殺されかねない懸念も大きい。

三菱UFJリサーチの小林氏は「収束後に景気がいかに早く回復するかは、個人消費の回復速度にかかっている」とした上で、「今年夏のボーナス支給額が大幅に減少すると、個人消費の立ち直りが遅れ、景気回復の勢いをそいでしまうリスクがあることには注意が必要だ」と警鐘を鳴らす。

産経新聞

 

 

一言コメント
ゼロのところも増えそうだ。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

※日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

注目他社記事一覧

第3弾 波戸崎崇の思惑と、利用される幹部陣 山下遥香、西岡勇成、船津裕隆の人生はどこへ(後編)

★契約書控え無し移籍金支払い期限無しで辞めたら契約不履行で契約金を払わない悪質スキーム 前編で書いた通り、波戸崎は高学歴で歯車思考の洗脳しやすい従業員を周りに置いているが、バルセロナグループ自体に信用がない為に現地採用の […]

コメントなし

第3弾 波戸崎崇の思惑と、利用される幹部陣 山下遥香、西岡勇成、船津裕隆の人生はどこへ(前編)

前回は、バルセロナグループの金融商品取引法違反やキャストの移籍金詐欺について詳しく述べた。今回は予告していた、西岡勇成、船津裕隆、の情報とバルセロナグループ波戸崎崇と山下遥香のSNSを使ったビジネスモデル(カルト宗教的勧 […]

コメントなし

第二弾 バルセロナグループの黒い噂 可哀想な金魚(移籍したキャバ嬢20名)後編

か弱き金魚達は完全なる被害者であり、バルセロナが撤退した後は中洲の各お店で受け入れるだろう。繁華街で生き抜いた人々にはそのような寛容な思考がある。1人として働きにくいと感じさせてはいけない。元の店に戻りにくいように裏切ら […]

コメントなし

第二弾 バルセロナグループの黒い噂 可哀想な金魚(移籍したキャバ嬢20名)前編

列島は台風が去り徐々に熱気と湿度が下がりつつある。第一弾から調査している実際の内装費はいくらなのか?我々はネットワークを駆使し、オオモ◯総建社員の証言のもと、実質内装費「税抜1.5億円」と確認した。 また、波戸崎氏がソフ […]

コメントなし

第一弾(後)波戸崎崇の投資話と洗脳手法に騙される中洲の人たち

前述の会社ぐるみで一般のキャストに自分達の投資を伏せて、あたかも自分達が特別扱いされてると感じでいる投資者(キャバ嬢)が正に騙されているのだ。調べるほどバルセロナという会社は詐欺と欺瞞、嘘で固められたマルチ詐欺集団のよう […]

コメントなし

注目他社記事一覧

独自記事

【松本昌大】アフターコロナシリーズEP2~事件師たちを追う~

2024年の日本の選挙、いやー大波乱でしたね!自民党がまさかの過半数割れ。とはいえ「まあ、そうなるよね」と予感してた人も多いでしょう。世の中、どこにでもある「不信感」。これが政治だけじゃなく医療福祉業界にも広がってるんで […]

【松本昌大】アフターコロナシリーズEP1~事件師たちを追う~

昨年、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行した。今年に入り日本ではプロ野球よりメジャーリーク大谷の話題で日本が明るくなり活気が戻ってきた。活気が戻りつつ街が賑わえばやはり増え […]

コメントなし

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第5弾)

株式会社ブランニュープランニングの終りの始まりが来た。 民事再生という逃げ道をとった村田晃士氏 登記簿(関税人の名前消して) 3月末に動きがあった。私共データミックスの情報が嘘ではないことを証明した内容だ。(株)ブランニ […]

1件のコメント

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第4弾)

2024年、石川県能登半島での大地震から始まってしまい、衝撃的な令和六年のスタートに不安を感じたが、被災者の皆さんの行動力や頑張りに胸を打たれながらの2ヶ月でした。特に心苦しいのがこんな大変な状況なのに発生してしまうのが […]

2 comments

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第3弾)

今年も残すところあとわずかとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 アメリカは大谷翔平選手移籍の話題で盛り上がる中、わが国では政治家の裏金問題が岸田政権を揺るがす事態となっています。 今から来年のことが心配になっている […]

コメントなし

独自記事一覧

石川の一撃

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「尾崎朝樹氏・田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第11弾)

中国で発生した新型肺炎は終息する兆しがなく、世界中で猛威を振るいつつあります。 暖かい季節になってきましたが、読者の皆様も健康管理など、くれぐれもご留意ください。 前回、ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(以下クイーンズヒル […]

4 comments

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第10弾)

温暖化と言われる時代ですが、やはり寒い季節ですね。 読者の皆さん風邪など引かないようにしてくださいね。 児玉氏の毎年の様にお友達と行われるマックスゴルフコンペ動画を見て 貴殿のスイングに目を奪われましたよ。 それに加え「 […]

1件のコメント

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?役員構成変更そして今後のI・Bは?(第9弾 後編)

豪雨、台風と今年も不安定な夏でしたが、やっと涼しくなってきました。 東京五輪もいよいよあと1年となりましたが、読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。 (取締役 児玉崇氏) 前回はデータ・マックス社の度重なる役員構成変更に […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?さらなる役員構成変更の意図は?(第9弾 前編)

梅雨が明け真夏日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 昨年にも増して暑さが厳しく感じられますね。 しばらく酷暑は続きそうですが、読者の皆様もお体に気をつけてお過ごしください。 さて、昨年も報じてきた「データ・マ […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?(第8弾 後編)

後編 「役員構成変更に見え隠れする児玉氏の未来図とは」 前編に続いてデータ・マックスグループの役員構成について考えた。 ※同役員構成については、「NetIB News」「データ・マックス」は善か悪か?信念か金か?(番外編 […]

1件のコメント

石川の一撃記事一覧

Copyright© 2017 データミックス All rights reserved.