〔米株式〕NYダウ反落、915ドル安=新型コロナ懸念根強く(27日)☆差替
- 経済情報
- 2020年3月28日
【ニューヨーク時事】週末27日のニューヨーク株式相場は、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からないことへの懸念が強まり、反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比915.39ドル安の2万1636.78ドルで終了した。下げ幅は一時1000ドルを超えた。
ハイテク株中心のナスダック総合指数は同295.16ポイント安の7502.38で終わった。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2億8076万株減の14億2571万株。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、米国の新型コロナの感染者数は10万人を超え、中国を上回り世界最多となった。米国では、感染封じ込めのため外出規制やレストラン、小売店の閉鎖などが広がり、経済活動の縮小が続いている。市場では、感染者増加が止まらず、影響が長期化するとの懸念が広がり、大幅に下落して始まった。
前日まで米経済対策への期待から3日続伸し、計3900ドル超上昇した。この日は、その反動から利益確定の売りが膨らんだ。政府支援への期待から前日まで値を上げていた航空株や航空機製造大手ボーイング、レジャー関連株の下げがきつい。金利低下による業績悪化懸念から金融株も大きく売られた。新型コロナをめぐる情勢の変化は早く、休日を前にリスク回避の売りも出やすかったという。
米議会下院は27日午後、2兆ドル規模の経済対策法案を可決。同日中にもトランプ米大統領が署名し、成立する方向だ。法案可決後に対策への期待から、ダウ平均は下げ幅を縮める場面もあったが、引けにかけては売られた。「市場ではすでに織り込まれていた」(市場関係者)ため、影響は限定的だった。
個別銘柄(暫定値)では、ゼネラル・エレクトリック(GE)が6.2%安、バンク・オブ・アメリカが4.9%安、カーニバルが19.2%安、アメリカン航空グループが10.3%安、ボーイングが10.3%安、アップルが4.1%安、ウォルト・ディズニーが8.5%安、JPモルガン・チェースが7.1%安、ゼネラル・モーターズ(GM)が5.3%安だった。一方、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが7.5%高だった。
一言コメント
来週の東京市場も荒れそうだ。
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