〔米株式〕NYダウ1338ドル安=市場の動揺再燃で2万ドル割れ(18日)☆差替
- 経済情報
- 2020年3月19日
【ニューヨーク時事】18日のニューヨーク株式相場は、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる市場の動揺が再燃し、急反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比1338.46ドル安の1万9898.92ドルで終了。終値での2万ドル割れは2017年2月上旬以来、約3年1カ月ぶり。下げ幅は一時2300ドルを超えた。ハイテク株中心のナスダック総合指数は344.94ポイント安の6989.84で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比8552万株減の19億6270万株。
ダウは前日、米当局による景気支援策への期待で、1048ドルと急伸していた。ただ、世界の感染者が累計20万人を突破し、感染拡大のピークが見えない中、この日は再びリスク回避姿勢が再燃。ダウは取引開始から急反落し、中盤には相場安定化のために取引を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動された。発動は今月に入り4回目となった。
原油相場も18年ぶりの安値に沈んだ。需要急減や主要産油国サウジアラビアとロシアの対立を背景に、代表的な指標である米国産標準油種WTIの清算値(終値に相当)は24.4%安の1バレル=20.37ドルとなった。この日は安全資産とされる米国債にも売りが広がった。投資家が最も安全性の高い資産である現金や、償還期限の短い債券に資金を移しているためとみられる。
株価の底値が見えない状況だが、日系証券筋は「感染ペースの減速や治療薬開発の進展、原油相場持ち直しなど、何らかのきっかけがあれば反転の可能性は十分ある」と指摘した。
この日は全11セクターが下落。原油安が重しとなったエネルギー株が下げを主導した。航空、ホテル、カジノ株も急落した。
個別銘柄(暫定値)では、クルーズ船運航のカーニバルが26.8%安、デルタ航空が26.0%安、カジノ運営のMGMリゾーツ・インターナショナルが25.2%安、ボーイングが17.9%安、エクソンモービルが10.0%安。一方、ウォルマートが2.8%高、アマゾン・ドット・コムが1.2%高、ファイザーが0.6%高。
一言コメント
反転するのはまだ先か…
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