フクヒロ、初Vで五輪決定的 シルバーコレクター返上だ 広田「2人で優勝できてうれしい」
- スポーツ
- 2020年3月16日
◆バドミントン 全英オープン最終日 ▽女子ダブルス決勝 福島、広田組2―0杜ゲッ、李茵暉組(15日、英国・バーミンガム)
各種目の決勝が行われ、女子ダブルスで世界ランク3位の福島由紀(26)、広田彩花(25)組=アメリカンベイプ岐阜=が、同6位の杜ゲッ、李茵暉(中国)に21―13、21―15でストレート勝ちし、大会初優勝を飾った。日本勢では、16年大会を制してリオ五輪女王となった高橋礼華(29)、松友美佐紀(28)組=日本ユニシス=以来、4年ぶり。14日の準決勝では、直接対決したタカマツペアをストレートで破っており、最大2枠の東京五輪切符へも大きく前進した。
福島のスマッシュがコートの外へはじかれ、悲願のタイトルは舞い込んだ。福島と抱き合って喜んだ広田は「この大会には気持ちを入れてきた。2人で優勝できてすごくうれしい」と率直な思いを口にした。第1ゲームを8点の大差で先取。第2ゲームも序盤は先手を取られたが、5―9から5連続得点で逆転した。中国勢2番手で五輪切符濃厚の相手を圧倒し、大会初V。五輪前哨戦の一つに挙げられる今大会で強さを示した。
14日の準決勝では、16年リオ五輪女王のタカマツペアをストレートで撃破した。「自分たちの速いローテーションがすごくスムーズにいっていた」と福島。今大会8強で姿を消した永原和可那(24)、松本麻佑(24)組=北都銀行=と合わせ、三つどもえの構図で争ってきた最大2枠の五輪切符へ、大きく抜け出した。世界連盟が来月12日までのワールドツアー中断を決定し、先行きは不透明だが、自力で“五輪確実”と言える立場へ近づいたのは間違いない。
昨夏の世界選手権(スイス)では、決勝でナガマツに敗れ3年連続の銀メダル。世界女王のタイトルこそ手にしていないが、五輪レースでは格付けの高いインドネシアOP(昨年7月)、福州中国OP(同11月)などを制し、確実にポイントを重ねてきた。日本代表で女子ダブルスを指導する中島慶コーチ(57)は「(安定感の理由は)球に対しての真面目さ。もちろん皆、真面目だけど、疲れると集中力が落ちる。2人は集中力や気持ちを保ち、プレーの精度も高い」と評価する。
所属の今井彰宏監督は「(五輪で)金メダルを取るには優勝回数が少ない。勝ち方を覚えないといけない」と見ていた。全英OPは五輪や世界選手権より歴史が古く、今回が110回目。かつては事実上の世界一決定戦だった伝統の大会のタイトルは、五輪へ大きな弾みとなる。16年大会を制したタカマツは、5か月後のリオ五輪で初の金メダルに輝いた。“タカマツルート”に乗ってシルバーコレクターを返上する舞台へ、さらに調子を上げていく。
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金メダルも近づいてきた!?
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