〔米株式〕NYダウ暴落、2352ドル安=下げ幅過去最大(12日)☆差替
- 経済情報
- 2020年3月13日
【ニューヨーク時事】12日のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権が打ち出した欧州からの入国禁止措置による経済的影響への懸念が広がり、大幅続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比2352.60ドル安の2万1200.62ドルで終了。1日の下げ幅は今月9日を上回って過去最大となり、2017年6月以来約2年9カ月ぶりの安値に沈んだ。
ハイテク株中心のナスダック総合指数は750.25ポイント安の7201.80で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比3億5397万株増の22億1727万株。
ダウ平均の下落率は約10%に達し、米メディアによると、1987年10月のブラックマンデー(暗黒の月曜日)以来の大きさとなった。ナスダック、S&P500種株価指数ともに、直近の高値から20%以上下落し、弱気相場入りした。ダウ平均は11日に弱気相場入りしている。
トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルス感染拡大への対応として、欧州から米国への入国を30日間禁止すると表明した。米国による「一方的」(欧州連合)な渡航禁止措置で、経済的な混乱が広がるとの懸念から、株価は取引開始から急落。S&P500種指数の下落幅が取引開始直後に基準となる7%に達し、相場安定化のため取引を15分間中断する「サーキットブレーカー」が3日ぶりに発動した。
前日の世界保健機関(WHO)による新型コロナが「パンデミック(世界的流行)とみなせる」との表明に加え、米国による対欧入国禁止措置の発表などを受け、アジアや欧州では株価が急落。株と並ぶリスク資産とされる原油相場にも売りが膨らんだ。代表的な指標である米国産標準油種WTIの清算値(終値に相当)はこの日、前日比1.48ドル(4.49%)安の1バレル=31.50ドルとなった。
投資家の不安心理の指標となる恐怖心指数(VIX)は、08年11月以来の高水準を付けた。
日系証券関係者は「入国制限に加え、ダウの弱気相場入りで投資ファンドによる損切りが出て、下落幅が拡大したのではないか」と指摘。また「信用リスクが意識されてきている」とも指摘し、企業業績がさらに悪化すれば、株価を一段と下押ししかねないとの見方を示した。
個別銘柄(暫定値)では、ボーイングが18.0%安、アメリカン航空グループが17.3%安、ウォルト・ディズニーが13.0%安、エクソンモービルが11.4%安、アップルが9.9%安、JPモルガン・チェースが8.2%安。一方、オクシデンタル・ペトロリアムが0.8%高。
一言コメント
ついに底が抜けてしまったか!?
コメントする