新型コロナ “判定の要” PCR検査とは? 保険適用で自己負担もなしに 福岡県
- 政治・経済
- 2020年3月8日
6日から医療保険の適用となり自己負担なしで受けられるようになりました。
新型コロナウイルスへの感染の有無を判定するPCR検査、何をどのように調べる検査なのか緊急取材しました。
【安倍総理】
「PCR検査については」
【北橋市長】
「PCR検査をした結果」
【高島市長】
「PCR検査の結果、陽性が判明した」
最近、毎日のように耳にする「PCR検査」新型コロナウイルスへの感染の有無を調べる検査です。
【鍜治田健研究員】
「こちらはウイルスの検査をする部屋になります」
空気が外に漏れ出さないよう厳重に管理された研究室。
今後、PCR検査を請け負う可能性がある民間の臨床検査センターです。
【鍜治田健研究員】
「危険な感染性のあるコロナウイルスとかそういったものを取り扱えるような、安全な環境を作り出せる機械です」
PCR検査は「ポリメラーゼ」という酵素の連鎖反応を見る遺伝子検査の1つです。
「生き物が持っている遺伝子を取り出して、温度変化によって増やしていく増幅検査になります」
この検査に欠かせないのは遺伝子を増やすこと。
はじめに、喉の粘膜や痰から取った検体にウイルスの感染力を弱める「試薬」を混ぜます。
「Qここは神経質にならざるを得ない?」
「一番最初の段階が(2次感染が)危ないですね」
その後、検体は「遠心分離機」にかけられます。
「ウイルスですので細胞の壁を壊して中に入っている遺伝子を取り出す操作になります」
細胞から取り出され、むき出しになった遺伝子は最終段階の検査にかけられます。
検体に新型コロナウイルスに反応して光る特殊な色素を加え、急激な温度変化を何度も加えていきます。
「この機械の中で温度変化を与える、逆に言うとそれだけで遺伝子を増やすことができるといったような機械になります」
「50度で30分間、95度で15分」
「その後がですね、95度で15秒、60度で1分、これをおよそ45回繰り返します」
こうして増やした遺伝子の中に光を放つものがあれば、新型コロナウイルスへの感染が確定するという仕組みです。
感染者の遺伝子がどのように見えるかというと…
「遺伝子が増えるたびに蛍光物質が光を放つ」
「ほんのわずか、極端に言えば一つしかなかったような場合でも、数を増やすことで確実に見つけることが可能になってくる」
「Qここでは一日にコロナウイルスをどれぐらい検査できる?」
「今の見込みですと48件程度かなというところで考えています」
「間違った結果をまず出さないといったこと」
「それから我々自身が検体からの感染を受けたりしないように、これは当然のことではあるんですけど」
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、福岡県内で6日までに実施されたPCR検査は274件。
今回の医療保険の適用で民間の研究機関や大学でも検査が行えるようになるため、検査件数が一気に増え、その分、確認される感染者が増えることも予想されます。
ただし、検査は希望すれば誰もが受けられる訳ではありません。
PCR検査は、新型コロナウイルスの感染者をいち早く発見し感染拡大を抑えるのが第一の目的であり、実施するかどうかはあくまでも医師が判断することを正しく認識する必要があります。
一言コメント
他の検査方法も開発されつつあるようだ。
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