新型肺炎宮崎県内初確認 宮崎市70代男性
- 政治・経済
- 2020年3月5日
県と宮崎市は4日、同市在住の70代無職男性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。本県での感染確認は初めて。男性は感染症指定医療機関に入院中だが、容体は安定しているという。男性は妻と2月26日(現地時間)まで米国に滞在。帰国後の今月1日、発熱や倦怠(けんたい)感などの症状が出て翌2日、市内の医療機関を受診した。4日、同じ医療機関を再診し、県衛生環境研究所での検査で陽性が確認された。移動中も同行した妻には症状はなく、検査をしているが、結果は5日午前0時現在出ていない。
県、市によると、男性は2月20~26日(現地時間)、妻と旅行で米ロサンゼルスに滞在。同27日に帰国し、羽田空港から宮崎空港まで空路で移動した。同空港から宮崎市内の自宅まで、タクシーを利用。移動中はマスクを着用していたという。
今月1日、37度の発熱や倦怠感、食欲不振があり、2日に同市の医療機関を受診。胸部エックス線検査では明らかな肺炎の症状は見られなかった。4日になっても38度台の発熱など症状が改善しないため、同じ医療機関を再受診。医療機関から同市保健所に連絡があり、同日午後8時すぎ、県衛生環境研究所での検査で陽性が確認された。
県は4日午後11時から、県庁で新型コロナウイルス感染症対策本部会議(本部長・河野知事)を開いた。3日まとめた対応方針に従い、感染拡大の防止のため、5日から3月末まで県主催のイベントの延期・中止、県央地域の公共施設の休館などを決定。ウイルスの潜伏期間とされる「発症前2週間程度」の期間に、男性が訪れた場所や接触した人などを調べる疫学調査は市が実施。濃厚接触者については、今後14日間の健康観察を行うとともに外出自粛を要請する。現在、男性を乗せたタクシー運転手の把握に努めているという。
本部会議で河野知事は「発生は残念だが、初動が大事だ。方針に従って粛々と対応し、県民への情報提供に努めたい」と述べた。
市は4日、市役所で市感染症危機管理対策本部の緊急会議を開き、公共施設の閉館など今後の方針を決めた。
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九州もジワジワ増えてきている…
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