【東京マラソン】吠えた大迫傑、東京五輪前進にレース後は男泣き「9月の3番から苦しい戦いだった」
- スポーツ
- 2020年3月2日
残り1枠の東京五輪代表切符を争う東京マラソンが1日、東京都庁~東京駅前行幸通りの42.195キロで行われ、日本記録保持者・大迫傑(ナイキ)が日本人トップとなる2時間5分29秒の4位でフィニッシュした。自らが持つ日本記録を更新し、2度目の報奨金1億円を獲得した。MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ男子第2戦で東京五輪代表に大きく前進。大迫とともに今大会の“3強”とされた設楽悠太(ホンダ)は16位、井上大仁(MHPS)は26位に終わり、代表争いから脱落した。
歓喜の瞬間、大迫が吠えた。トップでゴール地点に戻ってくると、50メートル手前からガッツポーズ。声にならない声を上げ、最後は感情を爆発させ、ゴールに飛び込んだ。自らが持つ記録を更新し、日本新記録を樹立。日本人トップとなる全体4位で東京マラソン代表に大きく前進した。
レース後、インタビューに答えた大迫は「ずっと狙ってきた大会だったので、日本記録ということで、まだ内定はしてないけど、次につながる走りができた」と安堵の表情。ゴールの瞬間、鬼の形相でゴールした。思いを問われると「9月に(MGCで)3番になってから非常に苦しい戦いだったけど……」と話すと声を詰まらせ、顔を覆った。
しばらく沈黙の後、顔を上げると涙を浮かべ、「しっかり走りを見せることができてよかった」と言葉をつないだ。日本新記録については38キロくらいから意識したといい、「自分への挑戦だった。負けないようにと思ってチャレンジできた。次につながる」と安堵した。東京五輪代表については「あとは待つだけ。自分自身はベスト尽くせた。しっかり待ちたい」と語った。
東京五輪代表は昨年9月のMGCを制した中村匠吾(富士通)と2位の服部勇馬(トヨタ自動車)が内定済み。残り1枠は、今大会とファイナルチャレンジ第3戦のびわ湖毎日(3月8日)で大迫の日本記録より1秒速い設定タイム2時間5分49秒を切った最上位者が内定し、両大会で突破選手がいなければMGC3位の大迫が3人目の代表となることが条件だった。有力選手の多くがびわ湖毎日より今大会に勝負をかけたことで“最終決戦”と目されていた。
一言コメント
気迫が伝わってくるレースだった。
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