大相撲春場所、チケット返金10億円超 臨時理事会で「中止」決断も
- スポーツ
- 2020年3月1日
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本相撲協会は1日、大阪市内で臨時理事会を開き、春場所(8日初日、エディオンアリーナ大阪)開催の可否について最終判断を下す。通常開催を断念し、無観客開催か中止に絞って審議する方針。前売りチケットは完売しており、15日間分の返金は10億円を超える見通しだ。
臨時理事会を翌日に控え、協会運営に当たる執行部の親方衆がこの日午後、春場所会場となるエディオンアリーナ大阪に続々と集結。約3時間半にわたって新型コロナウイルスの感染拡大への対応を協議した。
「明日決めます。(執行部の)少数で話し合っても仕方ない」
尾車事業部長(元大関琴風)は言葉少なだった。感染防止のため、スポーツ庁からはスポーツイベントの中止、延期、規模縮小を要請する文書が届いた。春場所は事実上、「無観客開催」もしくは「中止」の二者択一を迫られている。
理事の一人は、感染拡大に歯止めがかからない現状を「国難」と表現し、完売した前売りチケットの払い戻しの対応にも言及した。
例年にならい収容人数を約7200人とし、最も高い溜(たまり)席1万4800円(1人用)から最も価格の低い自由席(大人1人2100円)の売り上げを1日約7000万円と見積り、15日間分の返金は約10億5000万円に及ぶ。「すべて返還するまで半年、1年くらいかかるかもしれない」とした。
また、過去に一般客に非公開となったのは戦時中の昭和20年夏場所(6月)の例はあるが、このときは7日間開催だった。戦後初となる可能性に、別の理事は「15日間の長丁場。途中で力士や行司ら協会員が感染しないとは言い切れない。(臨時理事会では)途中打ち切りなどの検討もなされるだろう」と、課題も挙げた。
一言コメント
スポーツへの影響も甚大だ。
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