中東派遣の護衛艦 26日に任務開始 アラビア海北部で情報収集活動
- 政治・経済
- 2020年2月26日
河野太郎防衛相は25日、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が26日から中東海域で、日本関係船舶の航行の安全確保に向けた情報収集任務を開始すると発表した。ソマリア沖アデン湾で1月に同様の任務に就いたP3C哨戒機部隊に続き、中東海域での情報収集が本格化する。
たかなみは日本時間の26日午後、アラビア海北部で情報収集を始める予定。河野防衛相は閣議後の記者会見で「訓練の成果を生かして、確実に任務の遂行ができると思う」と述べた。米国とイランの対立で中東情勢は年明けに急激に悪化したが、その後は目立った動きはなく「大きな情勢の変化はない」との認識を示した。任務を始めて1カ月が経過したP3C部隊では「平常と違ったことは起きていない」としている。
防衛省設置法の「調査・研究」を根拠とする自衛隊の長期海外派遣は初めて。たかなみには隊員約200人が乗り、2日に海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出航していた。レーダーや、搭載する2機の哨戒ヘリコプターで現場海域を監視する。補給のための寄港をしつつ、アラビア海北部やオマーン湾で約4カ月間活動する予定。
米国が主導する海洋安全保障イニシアチブ(有志連合)には参加しない独自派遣だが、米軍とも情報共有する。不測の事態が起きた場合は、警察権の行使に当たる海上警備行動を発令して対応する。武器使用など強制的な対処ができる保護対象は日本船籍の船舶に限られ、日本人が乗っていても外国船籍なら対象外となる。
河野防衛相は25日、部隊指揮官らからテレビ会議システムを通じて報告を受け、新型コロナウイルス感染症を含めて「隊員の体調管理には十分気をつけて」と激励した。
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