店はガラガラ…従業員の解雇も 新型コロナで福岡県内の経済にも深刻な影響 「ものが売れない作れない」
- 政治・経済
- 2020年2月10日
世界的に感染が広がる新型コロナウイルス。
いつ終息するのか依然として見通せない状況です。
従業員の解雇を決めるなど、福岡の経済にも深刻な影響が出ているようです。
【記者】
「こちら以前取材したお店なんですけれども、大型バスが止まる場所には全くその姿がありません。またお客さんの車も、関係者の車以外は全くありませんね」
福岡市博多区にある大型レストラン。
主に中国からのクルーズ客を対象にしています。
こちらは2018年の様子。
駐車場に大型バスがずらりと並び、博多ラーメンや寿司を求めて1日6000人の中国人観光客が訪れる盛況ぶりでした。
ところが、5日の朝はご覧の通り。
客の姿は一切ありません。
新型コロナウイルスの感染拡大をうけて1月30日、一時休業に追い込まれました。
【KISS福岡 牧山強社長】
「(新型肺炎で)中国では団体旅行が中止になった。それでやむなく臨時休業にした」
以降、この店に押し寄せていた中国の団体客がぱったりと来なくなり、冷凍庫には食材が残ったまま。
中国人観光客がいつ戻ってくるのか見通せない中、一部の従業員を解雇するという苦渋の決断をしました。
【KISS福岡 牧山強社長】
「社員一人一人と面談して、これからの進路をいろいろ選択した。もし元の状況に戻ったら、(従業員が)戻れる状況をしっかり作れたらいいなと思う」
さらに中国人観光客に特化したこれまでの形態から、国内の観光客も取り込める施設へとリニューアルし、3月上旬の再開を目指しています。
新型ウイルスの感染拡大は、訪日外国人による売り上げが見込まれた春節の商戦にも暗い影を落としています。
博多阪急は5パーセントの減少、大丸福岡天神店は1月単月の売り上げは2019年を上回ったものの、春節の期間でみると1割近く減りました。
ものづくりの街・北九州の経済界からも影響を心配する声が…。
【北九州商工会議所 利島康司会頭】
「全部がこう回らなくなるというのが痛い」
「何よりも物が売れない作れないということについては、間違いなく影響が出るかと思います」
今後の見通しを専門家に聞くと…。
【九州経済調査協会 松嶋慶祐さん】
「(SARSが流行した)2003年頃に比べると、観光客の中での中国人の割合も非常に増えているし、収束が見えない中で中国での生産活動が落ち込んでくると、その分九州にも影響が出てくる可能性は高いと思う」
一言コメント
韓国の時より深刻のようだ。
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