ナイキが新厚底シューズ発表!高速マラソン拍車、日本新で1億円出るぞ
- スポーツ
- 2020年2月7日
米スポーツ用品大手ナイキは6日、陸上長距離界を席巻する厚底シューズの新モデルを29日から発売すると発表した。ワールドアスレチックス(世界陸連)の新規則に適合し、東京五輪で使用できる。男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=は、五輪代表最後の1枠が懸かる3月1日の東京マラソンで着用する見込み。日本新を出して、報奨金1億円と五輪代表の座を両取りだ。
話題の厚底シューズを手掛けるナイキが、次なる一手を打った。1月31日に世界陸連が新規則を定めて1週間足らず。その規則にきっちりと合った新作を発表した。
その名も「エアズームアルファフライネクスト%」。英紙ガーディアン電子版によると、反発力を生む炭素繊維のプレート1枚を含む底の厚さは3・95センチ。世界陸連の新規則で靴底の厚さは4センチ以下、プレートは1枚までなどと定められ、4月30日以降の大会で履く靴は4カ月以上市販されていることも条件となっていた。
2017年に同社が発売し、国内外で好記録を出して話題となった「ヴェイパーフライ(VF)」シリーズの底の厚さは最大3・7センチ。新作の“アルファフライ(AF)”は新規則の制限ギリギリまでさらに厚くした。29日からの発売で、7-8月の東京五輪にも間に合う。価格は未定。色はアッパーが黒、靴底が緑。英紙ガーディアンは「従来のモデルはランニング効率を4-5%改善したが、新作は7-8%の価値があるかもしれない」と伝えた。
男子マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)は昨年10月、新作の試作品を特別レースで着用。非公式記録ながら史上初の2時間切りとなる1時間59分40秒をマークした。当時はプレートが3枚入っているとされていた。
満を持して登場した新作で、ますます激化するのが男子マラソン五輪代表最終3枠目の争い。関係者によると、ナイキ所属でVFシリーズを愛用する大迫は、発売の翌日3月1日に開催される東京マラソンで新作を使用する見込みだ。同8日のびわ湖毎日を含め、大迫が保持する日本記録でもある設定タイム2時間5分50秒を破った最速の選手が代表となる。当該選手がいなければ、昨夏の選考会で3位に入った大迫が日の丸を背負う。
東京には、前日本記録保持者で新作を履く可能性もある設楽悠太(ホンダ)も参戦。2時間2-5分台の記録を持つ選手が11人も名を連ねた。2段階のペースメーカーが検討されており、1段階目のゴールタイムは同2分台を想定。新作の登場で高速化に拍車がかかる。日本新を出せば、日本実業団連合から報奨金1億円が贈呈される。注目度は増すばかりだ。
年明けの箱根駅伝などでは、ピンクのVFが走路を染めた。東京マラソン、そして東京五輪では黒と緑のAFが“支配”する。
一言コメント
注目のレースになるのは間違いない。
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