かんぽ不正、新たに6万人調査へ 大半が1人で多数契約
- 企業・経済
- 2020年1月30日
かんぽ生命保険の不正販売問題を巡り、不利益を受けた可能性のある契約者が新たに約6万人いることが日本郵政グループの内部調査で判明した。これまで約15万6000人を対象に調査してきたが、金融庁などがそれ以外に被害が起きている可能性を指摘し、調査と被害回復を命じていた。約6万人も追加で調べる。
優先的に調査していた約15万6000人は、保険を乗り換えた契約のうち、保険料の二重徴収など不正が疑われる「特定事案」に該当する。契約数では約18万3000件ある。契約者や営業を担当した郵便局員に対して調査した結果、1000件近くが法令違反や社内規則違反と認定される見通しだ。
ただ、それ以外の不正の可能性もあり、金融庁は2019年12月27日に日本郵政グループを行政処分した際、特定事案以外にも不適正な募集の可能性がある五つのケースを例示し、調査と不利益の解消を命じていた。日本郵政の増田寛也社長は今月9日の就任記者会見で、特定事案以外についても積極的に調査する意向を示していた。
新たに判明した約6万人の大半は、1人で多数の契約を結んでおり、20件程度に及ぶケースもあるという。件数は精査中だが20万件前後に膨らむ模様だ。
日本郵政グループは31日、金融庁と総務省に業務改善計画を提出し、特定事案以外の不適正営業についても報告する。
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内部調査だけで大丈夫!?
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