「大寒」なのに…暖冬で福岡でも異変 野菜は値下げでイチゴは高騰 春色カラーの衣類が人気 暖かさ続く?
- 政治・経済
- 2020年1月21日
20日は暦の上で、一年で最も寒さが厳しくなるとされる「大寒」です。
しかし、2020年は記録的な暖冬傾向が続いていて、福岡県内の各地で例年には見られない「異変」が相次いでいるんです。
小さく可憐な花があちこちに…。
「大寒」の日の20日、福岡県福津市の宮地嶽神社ではカンヒザクラが咲いていました。
開花したのは18日で、例年より5日ほど早いということです。
【宮地嶽神社 岩下尊祐さん】
「今年は暖冬のおかげもありまして、例年より少し早く咲いたのではなかろうかと」
「色がまだ白っぽいんですけど、どんどん鮮やかになってまいります」
花の蜜を求めてやってきたのでしょうか、メジロが飛び交う姿も。
このサクラ、本殿に最も近く境内で一番早く開花することから「開運桜」と呼ばれています。
【参拝者】
「こんな寒い中なのに咲いているので、すごいなと思って」
「おめでたい感じで、すごく幸せな気分になります」
暖冬傾向が続く福岡県内。
1月7日には、1月としては80年ぶりに最高気温が20度を超えた地点がありました。
12月の平均気温をみても、10.3度と平年の8.9度を上回っています。
平年ならば12月15日の初雪も、まだ観測されていません。
【リポーター】
「キャベツが一玉89円、大根が69円と野菜がお買い得です!」
暖冬傾向のおかげで値段が下がっているのが野菜。
この店では多くの商品が例年より安くなっています。
【買い物客】
「安いんですよ、ほうれん草とかにんじんとかも」
「買いすぎます」
一方で、価格が高騰しているのがイチゴ。
この暖かさで早く育ち、前倒しで出荷されたため、今は品薄になっているといいます。
2019年の同じ時期に比べ、200円ほど高くなっています。
【八百屋の九ちゃん 原川孝店長】
「昨年に比べて値上がりしたイメージはありますね。どうせ値上がりするのであれば、その分質を高めたものを仕入れようと思って販売しています」
異変はデパートの売り場にも起きていました。
【リポーター】
「こちらには、早くも明るいパステルカラーの春物コートやワンピースが並んでいます」
こちらのデパートでは、冬物コートの売り上げが昨シーズンより2割ダウン。
逆に、春先に使えるジャケットなどが伸びています。
1月3週目から販売が始まったばかりの、春物の新作への関心も高いといいます。
【Pao de lo 大丸福岡天神店 石田奈緒美さん】
「今年の冬は暖冬なので、お客様の気持ちが暖かいものに向いているので、春色のカラー、明るいカラーがよく売れます」
この暖かさをもたらしているのが偏西風の動き。
今シーズンは偏西風が日本付近で北に蛇行し、南からの暖かい空気に覆われやすい一方、北からの寒気は南下しにくくなっています。
今後もこの傾向が続くのでしょうか?
【気象予報士 澤麻美さん】
「本来ならこの時期は「寒の内」とも言われる一年で最も寒い時期なんですが、今週の後半は気温が平年よりかなり高く、春本番の陽気となる日もありそうです」
暖冬傾向とはいえ今後、一時的に強い寒気が流れ込むことは考えられるため、最新の気象情報には注意が必要です。
一言コメント
そういえば雪もまだ降っていないような…
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