正月の宿泊、無断キャンセルで被害100万円超…同じ名前で5施設予約
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- 2020年1月18日
栃木県内五つの宿泊施設で今月、同じ名義人の宿泊予約がいずれも無断キャンセルされ、少なくとも計100万円以上の被害が出たことが17日、県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部への取材でわかった。予約はいずれも高級な部屋で、時期も正月だったことから損失は大きく、施設側は既に警察に相談、予約者を相手取った民事訴訟も検討している。
同青年部によると、無断キャンセルされた施設は、那須塩原市の塩原温泉郷で2軒、日光市の鬼怒川で2軒、那須町の那須高原で1軒。8月以降、いずれも電話で同じ名前で予約があった。予約日は4軒が1月2日、1軒は同3日。いずれも10人の宿泊予約があり、露天風呂付きなど施設の中でも高額な部屋を予約していたという。
無断キャンセルされた塩原温泉郷の旅館「湯守田中屋」が別の旅館に相談すると、同温泉郷内で似た事案があることが判明。予約者の名前や住所、電話番号、被害の状況などが一致したことから、同青年部が県内の宿泊施設に聞いたところ、15日時点で同様の被害が5件確認されたという。
各施設は昨年12月頃、予約確認の電話をしたが、「電話番号が使用されていません」との音声が流れて通じなかった。宿泊日の前に予約者の住所に宿泊確認の書類も郵送したが、「転居先不明」で返送された。予約日以降も連絡がつかないという。
湯守田中屋で無断キャンセルがあったのは、露天風呂付きの最高ランクの部屋で、正月だったことから被害額は32万5500円に上る。田中三郎社長は「お客様が来る可能性がある以上、連絡がつかないからといってこちらで勝手にキャンセルはできない」と肩を落とす。
5軒では今回、被害額が大きいことから訴訟を検討。被害を防ぐ方法としては予約時の前金の支払いや身分証の提示を求めることも考えられるというが、田中社長は「本来、そういうことはしたくない。無断キャンセルはしないでほしい」と訴えた。
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なぜそんなに予約したんだろう?
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