大濠公園に新県立美術館 選定委が報告書 小川・福岡知事「月内にも決定」
- 政治・経済
- 2020年1月17日
老朽化のため建て替えが検討されている福岡県立美術館(福岡市中央区天神)の建設候補地について、有識者による選定委員会(会長=建畠晢・多摩美術大学長)は16日、同区の大濠公園が望ましいとする報告書を小川洋知事に手渡した。これを受け、小川氏は月内にも建設地を正式決定する方針を示した。
建設候補地は、大濠公園内で福岡市美術館の西側に隣接する県有地。敷地面積は約2万400平方メートルで、現在は福岡武道館が立地している。武道館は、建設から40年以上が経過し老朽化しており、県は今後、移転、建て替えを検討する。
現在の県立美術館は、前身の県文化会館が昭和39年に開館し、60年に美術館として全面改装した。敷地面積は5645平方メートル、延床面積は6929平方メートル。開館から50年以上がたち、老朽化に加え収蔵庫や展示室の狭さが課題となっている。現地での建て替えも難しいという。
このため県は、新たな県立美術館建設に向けて平成29年に基本構想をまとめ、昨年10月から選定委で建設地を検討していた。
選定委は建設候補地として、大濠公園のほか、天神中央公園(同市中央区)や東公園(同市博多区)など7カ所を検討。市美術館や能楽堂など近隣に集積する文化施設との相乗効果を生み出すことができるとして大濠公園を選んだ。また、報告書では最低限の延床面積を1万3千平方メートル程度と想定した。
大濠公園をめぐっては、同県などが隣接する舞鶴公園と一体的に整備する「セントラルパーク構想」があり、新たな県立美術館はそのランドマークとしても期待される。
小川氏は取材に対し「美術館が期待される役割は多様化している。実現への課題も踏まえて総合的に検討していく」と語った。完成時期については「できるだけ早く」と述べるにとどめた。
建設地の決定を受けて県は来年度以降、基本計画をまとめる予定。
一言コメント
完成時期も気になるね。
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