台湾総統選、蔡英文氏が再選 最多の得票で野党候補破る
- 国際
- 2020年1月12日
台湾総統選は11日投開票され、中国との統一を拒否する与党民進党の現職、蔡英文(ツァイインウェン)総統(63)が史上最多の得票で、対中融和路線の野党国民党の韓国瑜(ハンクオユイ)氏(62)らに圧勝し再選を果たした。抗議デモが続く香港情勢を追い風に、蔡氏は「一国二制度を拒否する」と訴え支持を集め、中国側に台湾の民意を突き付けた。
蔡氏は同日夜に記者会見し、「民主的な台湾、選挙で選ばれた政府は脅しに屈服することはないと北京当局が理解することを望む」と述べた。蔡氏の得票は800万票を超え、総統選の最多得票を記録。韓氏と小政党・親民党の宋楚瑜(ソンチューユイ)主席(77)の2人の候補を大きく引き離した。投票率は前回の66・27%を上回る74・90%だった。
蔡政権が発足した2016年以降、中国は台湾を国際会議から排除したり、台湾と外交関係を結んでいた国々を取り込んで断交に追い込んだりした。こうした圧力に対し、台湾側は米国との関係強化を背景に抵抗してきた。選挙結果は中国の対台湾政策が裏目に出たものといえるが、5月からの蔡政権2期目の4年間も、中国側の姿勢が変わらなければ中台間の緊張が続くことになりそうだ。
選挙戦は、台湾を中国の一部と見なす「一つの中国」原則を主張して台湾統一を迫る中国との距離感が争点となった。
一言コメント
これで民意もはっきりしたようだ。
コメントする