米中「第1段階」協定書で合意 中国政府が発表 農産品など9項目
- 国際
- 2019年12月14日
中国政府は13日、米中両政府が貿易戦争の収束に向けた通商協議の第1段階の協定書で合意に達したと発表した。知的財産権の保護や技術移転の強要、農産品など9項目。米国は中国製品に課している制裁関税を段階的に廃止するという。
トランプ米大統領は12日、「大きな合意に近づいている」とツイッターに投稿。米報道によると、その後ホワイトハウスで対中交渉を担当するライトハイザー米通商代表部(USTR)代表らと協議し、第1段階の合意条件を了承したという。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、ライトハイザー氏と中国の崔天凱・駐米大使が13日にも合意の関連文書に署名する見通しだ。
中国外務省の華春瑩報道局長は13日の定例記者会見で、米国との大筋合意について確認を避けたが、「中米合意が国際社会の共通の期待であることを示している」と早期合意に前向きな姿勢を示していた。
トランプ氏は今年10月、米中通商協議が「第1段階の合意に至った」と表明し、中国との間で合意文書署名に向けた調整を本格化させた。しかし、米国が中国に米国産農産物の大量購入を迫ったのに対し、中国は既に発動済みの制裁関税の撤回・縮小を突き付けるなど交渉が難航していた。
米報道によると、米国側は昨年7月以降に課してきた総計3600億ドル(約40兆円)規模の中国製品に対する15~25%の追加関税を一部緩和する。税率を最大半分に引き下げる案が浮上している。米国が対中制裁を緩和すれば、貿易戦争本格化以来初となる。15日に発動予定だった「第4弾」の完全実施も凍結する。
合意文書には、中国による米国産農産物購入が盛り込まれる見通し。米国側は年間500億ドル(約5・5兆円)規模を求めている。中国企業に対する産業補助金の扱いなど中国の構造問題に関する議論は「第2段階」の合意以降に先送りする。「第1段階」では米中の意見対立が比較的少ない分野に絞り、合意を優先した形だ。
一言コメント
何とか合意に漕ぎつけたという印象だ。
コメントする