【独自】中村さん銃撃「20~30秒」…生存運転手「地獄のよう」
- 国際
- 2019年12月11日
【テヘラン=水野翔太】アフガニスタン東部ジャララバードで民間活動団体(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)が殺害された事件で、中村さんに同行していて生存した運転手モハンマド・ヤシーンさん(45)が、本紙通信員の取材に応じた。ヤシーンさんは「地獄のようだった。私が身代わりになりたかった」と沈痛な面持ちで振り返った。
ヤシーンさんによると、2台のうち前の車に中村さんと運転手、警備員が乗り、後の車にヤシーンさんと警備員が乗っていた。4日午前7時50分頃に武装集団が現れ、四方から発砲した。集団は中村さんの車の警備員を先に殺害し、中村さんやヤシーンさんらにも銃撃を加えた。
ヤシーンさんはとっさに降車して逃げ、銃撃は「20~30秒で終わった」。武装集団が去り、車に戻ると、全員が倒れていた。中村さんに近寄り、「聞こえますか、聞こえますか」と問うと、ゆっくりと「大丈夫だ」と答えたという。15年間、中村さんの下で働いたヤシーンさんは「心が温かい人だった。偉大な人を亡くしてしまった」と語った。
中村さんの遺体を調べたアフガンの医師によると、致命傷を負わせた銃弾は殺傷能力の高い自動小銃から発射されたとみられ、体の奥深くに到達していた。地元警察は男4人を拘束し、事件への関与を調べている。
一言コメント
民間人を巻き込むのだけはやめてほしい。
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