新国立競技場が完成 東京五輪に「木のぬくもり」 整備費1569億円
- 政治・経済
- 2019年12月1日
2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場(東京都新宿区)が30日完成し、大成建設などの共同事業体(JV)から事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)に引き渡された。整備費は1569億円で、今後の名称は「国立競技場」。東京大会では開閉会式と陸上、五輪のサッカー会場となる。16年12月の本格工事開始から36カ月を経て、スポーツの祭典に向けた舞台が整った。
スギなどの国産木材と緑を生かした「杜(もり)のスタジアム」がコンセプトで、建築家の隈研吾(くまけんご)氏らが設計した。日本の伝統建築である軒庇(のきびさし)が外周を取り囲む。木材は47都道府県から集め、ドーナツ形の屋根も木材と鉄骨を組み合わせ、「木のぬくもり」を創出した。約6万席を設け、茶色や緑色などの椅子を不規則に配置して「木漏れ日」を表現した。緑豊かな明治神宮外苑の景観に配慮して高さは約47メートルに抑え、最上階に整備した1周850メートルの散歩道「空の杜」は市民に開放する。
12月21日にオープニングイベントを開催し、スポーツでは来年1月1日のサッカー天皇杯全日本選手権の決勝が最初の大会となる。
当初案は世界的な女性建築家、ザハ・ハディド氏(故人)が手掛けたが、総工費が最大で約3000億円に膨れ上がり、政府は15年7月に白紙撤回した。東京大会後に民営化する方針だが、計画の策定時期は20年秋以降に先送りした。
一言コメント
観光名所にもなりそうだ。
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