淀川の橋の歩道で逃走男、捜査員10人に囲まれ「もう疲れました」
- 事件・事故
- 2019年11月12日
大阪府東大阪市の路上で今月9日、保釈を取り消されて護送中の遊技機設置業、大植(おおうえ)良太郎被告(42)(大阪府岸和田市)が大阪地検の車から逃走した事件で、地検は11日、大阪市淀川区で大植被告の身柄を確保して収容した。
発表などによると、大植被告は11日午後2時頃、淀川の十三(じゅうそう)大橋の歩道で府警の捜査員に発見された。約10人の捜査員に囲まれると、「ああ、そうです。もう疲れました」と、観念したように答えたという。
捜査関係者によると、灰色ニット帽とマスクを着け、眼鏡姿で、逃走時に右手にはめられていた手錠は外れていた。
大植被告は覚醒剤取締法違反などで起訴され、保釈中の9、10月、大阪地裁岸和田支部が3回指定した判決公判の期日に出廷せず、今月7日、保釈を取り消された。
8日夜、東大阪市内の潜伏先で府警河内署員に確保され、検察事務官3人が9日未明、河内署で身柄の引き渡しを受けた。検察事務官の車で枚岡(ひらおか)署に向かう途中、大植被告は「手錠がきつい」と隣に座った事務官に伝え、左手の手錠を外されると暴れてドアを開け、路上で事務官ともみ合いとなった末に逃走した。
10日昼には、警察官が警戒していた大阪市住吉区の大植被告の知人宅近くの駐車場から、車が走り去り、追尾したものの見失った。大植被告が乗っていた可能性がある。府警は11日、被告をかくまったとして、車の所有者で被告の知人の塗装工の男(37)を犯人隠匿容疑で逮捕。大植被告が逃走後、一緒にいたことを認めているという。
大阪地検では、先月30日にも地検岸和田支部前で収容手続き中の被告が車で逃走する事件が起きた。地検の上野暁(さとる)総務部長は「被告を逃走させ、遺憾。住民に不安を覚えさせ、重く受け止めている」と述べた。「今後、収容のあり方を検討していく」としたが、確保までの詳しい経緯については「今後の収容業務に支障をきたす恐れがあるので回答を差し控える」と繰り返した。
一言コメント
もう繰り返さないでね。
コメントする