「即位礼」厳戒、ドローンなど新たな脅威 全国から警護担当の応援
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- 2019年10月21日
「即位の礼」の中心儀式「即位礼正殿(せいでん)の儀」などが皇居で行われる22日、警視庁は厳戒態勢で臨む。正殿の儀には多数の海外要人の参列が見込まれ、対応強化のために初めて全国の警察から警護担当の派遣を受けた。多数の要員を必要とするパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」は延期されたものの、皇室に反対する勢力など懸念材料はあり、警戒度は依然高い。
海外からの参列者数は17日現在で、170を超える国や機関の首脳ら約400人の見込み。海外要人は自国内の情勢不安などで日本でも襲撃対象になる危険があるため、空港や宿泊先、皇居への移動などで密着する警護担当には専門性が求められる。
警護対象が多数に上るため、警察当局は全国から応援要員を集める必要があると判断し、事前に国内トップの経験値を誇る警視庁警護課員を指導役として各地に派遣して人材育成を進めてきた。応援要員は東京都内に到着しており、移動が想定されるルートでリハーサルを実施している。
皇居や各国大使館、主要駅などの周辺で警戒に当たる警備にも全国の機動隊員らが入る。関係者によると、台風19号の被害県の警察は災害対応を優先し、招集されない見込み。天皇、皇后両陛下がオープンカーで移動される「祝賀御列の儀」が延期になり、沿道警備を担う予定だった警視庁の機動隊ら約6千人の配置変更などで対応するとみられ、「態勢は十分確保できる」(同庁関係者)。
上皇さまのご即位に伴う正殿の儀があった平成2年当時は、極左暴力集団によるゲリラが続発。警察当局によると、年間で143件に上り、正殿の儀当日だけでも、皇居に向けて迫撃弾が撃たれるなど都内で34件が発生した。
この年で最多の124件に関与したとされる過激派「中核派」によるゲリラは15年を最後に起きていない。だが、警視庁公安部などは今年1月、同派が製造したとみられる飛翔(ひしょう)弾8発を埼玉県内の倉庫から押収。同庁幹部は「ほかにも殺傷能力を持つ飛翔弾を多数隠し持っている」との見方を示す。
関係者によると、正殿の儀当日は同派や、ほかの皇室反対の団体がそれぞれ都心部でデモを予定。2年当時はみられなかったドローン(小型無人機)や車両突入によるテロといったリスク要素もあり、同庁は対処部隊や資機材を配置するなどして警戒にあたる。
一言コメント
都内は警察だらけになりそうだ。
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