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元関脇逆鉾、井筒親方が死去 58歳すい臓がんか


大相撲の元関脇逆鉾の井筒親方(本名福薗好昭=ふくぞの・よしあき)が16日、都内の病院で死去した。58歳だった。鹿児島県出身。

関係者によると、死因は膵臓(すいぞう)がんとみられる。弟の元関脇寺尾(現在の錣山親方)、兄の元十両鶴嶺山とともに「井筒3兄弟」と呼ばれ、もろ差しの名人として知られた。引退後は、師匠として横綱鶴竜らを育てた。通夜、告別式などの日程は未定。

◇   ◇   ◇

秋場所前から体調を崩していた井筒親方は、本場所を休場して都内の病院に入院していた。だが、16日に容体が悪化し、夜に帰らぬ人となった。同じ時津風一門の親方衆を中心に訃報が伝わり、早すぎる死を悼んだ。

ある親方は「場所前から調子が悪いと聞いていた。それにしても急な話でびっくりしています。信じられません」と話した。急だったため、親方衆が集まる間もなく、日本相撲協会としての対応は17日に検討される見通し。現在は協会の副理事として、巡業部副部長を務めていた。

井筒親方は、父の先代井筒親方(元関脇鶴ケ嶺)の次男として誕生した。1978年(昭53)初場所で初土俵を踏み、81年名古屋場所で新十両、82年九州場所で新入幕を果たした。もろ差しの名人として知られ、殊勲賞5回、技能賞4回を獲得するなど、技巧派力士としてならした。金星は隆の里、千代の富士、双羽黒から7個獲得。87年九州場所から89年春場所まで9場所連続関脇を務めるなど活躍した。92年(平4)の引退後は、井筒部屋の部屋付き親方となり、94年4月の師匠の定年にともなって部屋を継承した。

先代からの弟子を除けば、入門時から関取まで育てたのはモンゴル出身の鶴竜だけ。しかし、その鶴竜を最高位まで育て上げた。入門した時の思い出として、井筒親方は「線が細いから床山にしようかと思ったけど、本人がニコって笑うから、まあいいかと力士として採用した」と話していた。

井筒部屋には現在、横綱鶴竜、三段目鋼、序二段鶴大輝の3人が在籍。部屋が消滅すれば、鶴竜らは今後、どこかの部屋に移籍することになる。実弟が師匠を務める錣山部屋に転籍する可能性もある。

◆井筒好昭(いづつ・よしあき) 本名・福薗好昭。1961年(昭36)6月18日、鹿児島県姶良郡加治木町(現姶良市)出身。78年初場所初土俵、81年名古屋新十両。82年九州新入幕。元関脇鶴ケ嶺の井筒親方譲りのもろ差しで金星7個、殊勲賞5回、技能賞4回と三賞計9回受賞。最高位は関脇。幕内連続出場779回。通算551勝567敗29休。引退後、年寄「春日山」から94年に「井筒」を襲名、井筒部屋を継承した。

日刊スポーツ

 

 

一言コメント
親方業も健康が第一だ。

 


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