男子1位は中村匠吾 愚直な努力家、2度のスパートで「4強」破る MGC
- スポーツ
- 2019年9月16日
東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京都内であり、中村匠吾(26)=富士通=が2時間11分28秒で1位になり、代表に内定した。初の五輪代表。
愚直な努力家の中村が「4強」を破った。40キロ手前まで先頭集団が6人の大混戦となったが、思い切ったロングスパートで前へ出る。41キロ手前で大迫に追いつかれるが、再び41キロ過ぎの急坂でスパートをかけて突き放した。
駒大3年だった2013年に東京五輪開催が決まった直後、駒大の大八木弘明監督の「五輪まで本気で指導するからお前も本気で取り組め」という言葉が胸を打った。「五輪まで7年しかない。信頼できる監督の下で環境を変えずに成長していきたい」と心を決めた。
15年春、駒大を拠点に練習を続けることを認めてくれた富士通に入社。大八木監督の方針に従い社会人2年目までは将来を見据え、5000メートル中心に持ち味のスピードを鍛えた。17年日本選手権5000メートル3位と結果を残し、18年から満を持してマラソンに転向。初マラソンの同年3月のびわ湖毎日で日本勢トップの7位となり、MGC出場権を獲得した。同年9月のベルリンでは2時間8分16秒を出した。今も距離を重ねる練習に加え、スピード練習を欠かさず、マラソンの高速化に対応できる選手となっている。
小学校のマラソン大会前でも自主的に家の周りを走った。強くなるため、高校は登校に往復4時間かかる三重・上野工(現・伊賀白鳳)を選んだ。悪天候でも決められた練習メニューを貫き通した。努力が大舞台で実を結んだ。
一言コメント
五輪でも努力の結果を実らせてほしい。
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