浅からぬ“因縁”…麻生氏と武田氏が入閣 安倍総理が内閣改造 福岡県内の政界に波紋か
- 政治・経済
- 2019年9月12日
11日に安倍総理が行った内閣改造、福岡からは2人が入閣しました。
まずは留任した、麻生太郎副総理兼財務大臣(78)。
そしてもう1人は初入閣、福岡11区選出の武田良太衆議院議員(51)です。
国家公安委員長、防災担当大臣に就任しました。
この2人、過去をさかのぼると並々ならぬ因縁があるんです。
(2019年1月)▼4月の知事選
【麻生太郎 氏】
「ちゃんと書類も受け付けて、その上で武内和久という知事候補が選出された」
【武田良太 氏】
「(武内氏の推薦は)一部の閉鎖的なメンバーで決めて、福岡県連がその決定に追従した。
意見が割れてる状態で、福岡県連が党本部に上げていること自体がおかしい」
4月の福岡県知事選をめぐり、分裂状態となった自民党。
現職と新人が争った結果、小川知事が勝利し、小川知事を推した武田氏は喜びを隠しませんでした。
【武田良太 氏】
「いやいや“裏”ではなく“表”で動いていましたよ(笑)」
Q・麻生氏に対して
「責任問題については、政治家ですからご自身で判断されれば良いと思う」
一方、この知事選で新人を支援したのが麻生氏。
安倍総理に直談判して、党本部の推薦を取り付けたにもかかわらず、大差で敗れました。
【麻生太郎 氏】
「誠にふがいない…我々の力不足だった。
心からおわび申し上げます」
麻生氏と武田氏は、ともにかつて炭鉱で栄えた筑豊の出身。
その過去をさかのぼると…。
(1979年)▼麻生氏国会初登院(12月20日)
「緊張しています。
こんなに人がいっぱいいるし」
Q・議員バッジにかけられたお金は3億といわれているがー
「お金のことは分からない」
一方、武田氏が総選挙に初出馬したのは1993年。
3回連続で落選したのち、35歳でようやく初当選を果たしました。
(2003年)
「10年頑張ってきて良かったです(涙)」
「(有権者に対して)何かあったら言ってくださいね」
両者の間に亀裂が走ったのは、麻生氏の2回目の総裁選だったと、2人を良く知る大任町の永原町長は話します。
【大任町 永原譲二 町長】
「当初、麻生氏が総理大臣になった時には、推薦人に武田氏は名を連ねていたから、昔、関係は良かった。
でも次の時に(武田氏が)推薦人にならず、こじれていった」
(2011年)▼自民党福岡県連内での議論
武田氏が党の福岡県連の会長を務めていた時には、党の公認候補選びをめぐって両者はことごとく対立。
その後の選挙でも、緊張関係は続きました。
(2014年)▼県議会議員補欠選挙
2014年の県議会補欠選挙では、武田氏の地盤にもかかわらず、麻生氏が支援する候補が武田氏の秘書を破って当選。
(2016年)▼福岡6区補選
2年後の福岡6区の衆院補選でも、両者の対立の構図が持ち込まれ、このときは武田氏が支援した鳩山二郎氏が当選しました。
対立する2人がどちらも入閣したことについて、福岡県町村会の会長も務める大任町の永原町長は…。
【大任町 永原譲二 町長】
「将来的に麻生さんの引退後は、武田氏がまとめていくための“1つの布石”かなと、我々はそう思っている」
Q・安倍首相がその方向性を認めた?
「安倍首相も福岡県知事選挙の推薦をめぐり、いろいろあった。
(武田氏が所属する)二階派の意向も聞きながら、そういうことをある程度認めたのでは。
『麻生氏が引退した後は…』ということじゃないか」
一方、麻生氏がふるさと飯塚に帰省した際、よく立ち寄るという中華料理店の店主はー
【麻生氏が立ち寄る 中華料理店の店主】
「(麻生氏は)長すぎるという意見も出ているみたいだが、まだまだ頑張れますよ」
【飯塚市民】
「みなさんに認められる立派な方なので、良いところをどんどん出してほしい」
「(麻生氏の)率直なところが良いのではないか。
地元のためにいろいろとやってもらっているので」
自民党の重鎮・麻生氏と、初めて大臣の座を手に入れた武田氏。
安倍内閣を支える両者の一挙手一投足が、今後、福岡県内の政界にも大きな波紋を広げることになりそうです。
一言コメント
とにかく国政に専念してほしい。
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