八村塁、両軍最多31得点の大暴れ 世界22位の格上ドイツから金星、最大12点差逆転勝ち
- スポーツ
- 2019年8月25日
バスケットボール世界ランク48位の男子日本代表は24日、31日開幕のW杯(中国)に向けた同22位・ドイツとの強化試合(午後3時試合開始・さいたまスーパーアリーナ)を行い、米プロバスケットボール(NBA)のドラフト会議で日本人初の1巡目指名を受けたウィザーズ・八村塁は先発出場。両軍最多31得点と奮闘し、日本は86-83で“鬼門”の欧州勢から勝利を挙げた。
ドイツはサンダーのデニス・シュレーダーら現役NBA選手3人が先発。八村は第1クォーター(Q)から攻守に存在感を発揮すると、残り6分35秒には自らスティールからそのままゴールを奪った。第1Qは、日本の16得点のうち、八村が12得点を奪うなど攻撃の中心に立った。
第2Qもリードを奪えない展開。長身選手をそろえるドイツに対し、リバウンドで優位に立てずにボールを失う場面が目立つ。渡邊雄太(グリズリーズ)が3ポイントシュートを決めてファンを盛り上げたが、相手の素早いパス回しや高さに苦戦した。
第3Qに入っても、ドイツPGのシュレーダーは別格の動きを見せてボールを運ぶ。ゴール下にはセルティックスに所属する身長204センチのダニエル・タイスが君臨。シュートが外れてもマーベリックスのマクシミリアン・クレーバーがこぼれ球をリングに叩き込んだ。
ドイツのNBA勢が躍動する中、八村も奮起する。残り6分30秒には、果敢なドライブから得点。ファウルを誘発するバスケットカウントで満員のファンの期待に応えた。フリースローもきっちり決めると、渡邊も残り6分で得点し45-50。八村は厳しいマークを受けたが、後ろに飛びながらシュートを放つフェイダウェーで得点。強さに華麗さを兼ね備え、NBAで結果を残してきた相手選手たちと遜色のない輝きを放つ姿に、過去最多1万8355人が集まったスタンドから耳をつんざく大歓声が注がれた。
58-61と3点差で迎えた第4Qは、一進一退の攻防が続く。残り6分47秒には内、外とボールを回し、最後を託された八村が3ポイントシュートを決めた。リバウンドでも強さを見せた。一時は最大12点差をつけられながら、ひっくり返す底力を発揮。日本のファンを大いに盛り上げた。終了の瞬間、試合前のシュートチャレンジに登場した横綱・白鵬と鶴竜もスタンディングオベーションを送った。
さいたまスーパーアリーナは来年の東京五輪会場でもあり、過去最大規模の1万7000枚以上のチケットが発券されるなど盛り上がりを見せている。試合前には横綱・白鵬と鶴竜が登場し、コート上でシュートチャレンジに挑戦。鶴竜はなんと3ポイントに挑戦し、美しいフォームから見事に決めた。八村はもちろん、相手のドイツ選手も驚く美技で会場を沸かせた。
日本はW杯に4回出場し、勝ったのは南米・アフリカ勢だけ。対欧州は7試合で一度も勝てていない中で、歴代最強の呼び声高いチームがドイツ相手にどんな試合をするのか注目されていた。
22日にはアルゼンチンに93-108で敗れたものの、世界ランク5位に善戦し、本大会に期待の持てる内容だっただけに期待が高まっていた。最後の強化試合として25日にチュニジア戦(さいたまスーパーアリーナ)を予定。W杯1次リーグでは9月1日にトルコ、3日にチェコ、5日に米国と対戦する。
一言コメント
オリンピックも楽しみになってきた。
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