「松本興業」化で吉本が3つに大分裂? 加藤浩次はどうなる?
- 企業・経済
- 2019年8月7日
吉本興業も、「党」や「派閥」「組」が分かれるときのように、水面下でさまざまな情報が駆けめぐっている。吉本興業の関係者が囁く。
「7月末、第三者による経営アドバイザリー委員会の設置が決まりました。いまはこの第三者委員会の動きも注目されているので、“松本興業”だけにメディアの興味が集まる状況にはなっていませんが……」
“松本興業”の長はもちろん、「ダウンタウン」の松本人志(55)。彼は自身が出演する「ワイドナショー」で、処分された芸人の受け皿になる構想について、「イエローカードの子たちを、俺が保証人になるから生かしたってくれ」と吉本側に求めたうえで、「吉本の芸人6千人かは分からないですけど、上から500人くらいは」と、その“構成員数”も明かしている。先の吉本関係者は、社内はその話題で持ちきりだと語る。
「松本さんの話は吉本内での“社内独立”が基本路線ですが、万一実現したら、“松本興業”以外は残りモノになる。実力、戦力は考えるのも怖ろしいほどダウンします。松本さんは大崎洋会長を兄と慕っているので吉本を出て会社を作ることはないでしょうが、社員は社内独立であっても配置換えとなります。いまは想像に想像を重ねるだけですけど、“松本興業”が実現するなら行きたいかどうか、そして芸人は誰が行くのか。同僚と顔をあわせればその話ばかりしていますよ」
では、大分裂があるとすればどんな枠組みとなるか。
さる吉本興業の幹部の話。
「大崎会長が辞めることはまず考えられません。政府系の出資事業もあるし、行政を巻き込んだイベントや映画祭、都道府県の『住みます芸人』といったアイデアを形にしてきた人。年商500億円の会社となった大功労者です。だから大崎体制の吉本興業は確定といっていい。そこのなかに“松本興業”、そして、“明石家興業”の可能性もゼロではないと言われているんです」
“明石家興業”はご想像通り、明石家さんま(64)がトップ。すでに、個人事務所という受け皿がある。
「さんまさんは、“宮迫を引き取ってもいい”と話してくれています。ただ現時点では、金塊強奪犯との“ギャラ飲み”がどう転がるかが不確定です。うちとしては、“事実なら契約解消撤回について再度検討”などという恥ずかしい声明を出す事態になったので、今後、シロとなったとしても契約解消撤回時の状況には戻れない。宮迫は“社内独立”先に出すべきというのが正直なところなのです」
宮迫の処遇は措くとして、「極楽とんぼ」加藤浩次(50)はどうなるか。
「辞める準備を進めているとの噂もありますが、しばらく加藤は動けないでしょう。というのも、日テレさんやうちに、“放送を私物化するな”といった苦情がかなり入り、日テレさんに迷惑をかけてしまったんです。これを加藤は予測できていなかった。その反省もあって静かにしていると思います」
つまるところ、吉本、松本、明石家の三つに分かれる可能性があるわけだ。
本家の吉本は、芸人の戦力ダウンがあっても政府系の出資事業などでカバーでき、松本、明石家との棲み分けはできるという。国内最大の「組」のようにはっきり敵対関係になることはなさそうだ。
「週刊新潮」2019年8月8日号 掲載
一言コメント
混乱はまだ収まりそうにない。
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