米連邦政府、死刑執行を16年ぶり再開へ
- 国際
- 2019年7月26日
【AFP=時事】ウィリアム・バー(William Barr)米司法長官は25日、連邦政府が16年間にわたり停止していた死刑執行の再開を決め、殺人罪で有罪となった死刑囚5人の刑執行日を設定したと発表した。
死刑執行の再開は、暴力犯罪に対する処罰の厳格化を求めたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の要請に応じた形。バー氏は米連邦刑務所局(Federal Bureau of Prisons)に対し、死刑執行の再開に向け、薬物注射による刑執行の新手順制定を指示した。バー氏は声明で「司法省は法の支配を守る。われわれには、犠牲者とその家族のために、司法制度が言い渡した刑を執行する義務がある」と説明した。
米国では昨年25件の死刑が執行されたが、これらはすべて州レベルで有罪となった死刑囚に対し州当局が執行したものだった。一方、連邦レベルの死刑囚については、執行方法や使用薬物をめぐる議論や、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の消極的姿勢により、2003年を最後に刑が執行されていなかった。
米NPO「死刑情報センター(Death Penalty Information Center)」によると、米国には連邦レベルの死刑囚が62人おり、この中には2013年に3人が死亡したボストン・マラソン(Boston Marathon)爆破事件で有罪判決を受けたジョハル・ツァルナエフ(Dzhokhar Tsarnaev)死刑囚や、2015年にサウスカロライナ州チャールストン(Charleston)の教会で黒人9人を殺害した白人至上主義者のディラン・ルーフ(Dylann Roof)死刑囚が含まれている。
連邦刑務所局はバー氏の指示を受け、5死刑囚の刑執行日を設定。5人はいずれも、被害者に子どもが含まれる残忍な殺人事件で15年以上前に死刑判決を言い渡されていた。【翻訳編集】 AFPBB News
一言コメント
アメリカの死刑も政権次第ということか…
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