出頭直後「疲れた」容疑は否認 熊本・逃走容疑者逮捕
- 事件・事故
- 2019年7月15日
熊本市西区で男が覚せい剤取締法違反容疑で捜索に来た警察官を乗用車で引きずって逃走した事件で、熊本県警は14日、約100キロ離れた福岡県糸島市の駐在所に出頭した熊本市西区、職業不詳、藤木寿人(ひさと)容疑者(43)を傷害と公務執行妨害の容疑で逮捕した。9日の逃走から6日目。熊本県警は逃走後の足取りや、覚せい剤取締法違反容疑も追及する。
逮捕容疑は9日朝、自宅を訪ねた熊本東署員6人が捜索することを伝えた直後、署員を振り払って車で逃走し、制止しようとした署員3人を数メートル引きずって負傷させ、走り去ったとしている。藤木容疑者は「警察官とは知らなかった。けがをさせた覚えもない」と容疑を否認し、出頭直後は「疲れた」と話していたという。
熊本県警によると、藤木容疑者は14日午前11時ごろ、福岡県糸島市の同県警糸島署引津駐在所へ逃走車両で出頭した。車内には、免許証や逃走時に着ていたベージュの作業着などがあり、封筒入りの現金約12万円、スマートフォン、USBメモリー1個も所持していた。藤木容疑者は衆院議員の元私設秘書。熊本県警は覚せい剤取締法違反容疑で車内を捜索した。
これまでの調べでは、藤木容疑者は熊本市西区から逃走後、同県玉名市に向かった。その後さらに北上して福岡県大川市を通って佐賀県へ。佐賀市三瀬村地区を経て再び福岡県に入り、同県内にいる可能性があるとみて捜索していた。熊本県警の甲斐利美刑事部長は「住民の皆さんにご心配をお掛けし、おわび申し上げます。事案を教訓とし、今後の捜査に生かしたい」とコメントした。
逮捕の一報を受け、西区の藤木容疑者の自宅周辺の住民は、安堵(あんど)の表情を見せた。逃走現場から近い市立高橋小に4年生と6年生の息子が通う女性(46)は「学校から外出を控えるよう言われていた。これで子どもたちも外に出て遊べる」と胸をなで下ろした。
また、駐在所に出頭する場面を目撃した福岡県糸島市の会社員男性(32)によると、藤木容疑者は警察官の指示に素直に従っているように見えたという。男性は「福岡に逃げたかもしれないと聞いていたが、まさか近くにいるとは」と驚いていた。
一言コメント
これだけ逃げといて否認されてもねえ…
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