〔米株式〕NYダウ、最高値更新=利下げ期待などが支え(11日)☆差替
- 経済情報
- 2019年7月12日
【ニューヨーク時事】11日のニューヨーク株式相場は、月内の米利下げ期待の高まりなどを背景に続伸し、優良株で構成するダウ工業株30種平均が史上最高値を更新して終了した。同指数の終値は前日終値比227.88ドル高の2万7088.08ドル。終値での最高値更新は3日以来、5営業日ぶりとなる。
一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は6.49ポイント安の8196.04で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2030万株減の7億2113万株。
ダウはここ数週間、利下げ期待に加え、米中両首脳が6月の直接会談で通商協議再開で合意したことに支えられ、上昇基調が続いている。
この日は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、半年に一度の米議会証言に出席。初日の前日と同様、世界経済の減速や貿易摩擦をめぐるリスクについて触れ、早ければ月末の金融政策会合で利下げに踏み切る可能性を示唆した。ダウ指数は前日の株高の流れを引き継ぎ、史上初めて2万7000ドル台を突破した。
米政府がこの日、医薬品のリベート廃止計画の撤回を表明し、ヘルスケア株の一角が急伸。医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループがダウ指数の伸びをけん引した。
一方、朝方労働省が発表した6月の米消費者物価指数(CPI)は、前月から0.1%上昇。変動の大きいエネルギーと食品を除くコア指数も0.3%上昇した。いずれも市場予想を上回る伸びを示したことを受けて、長期金利が上昇。これが重しとなり、ナスダックは取引後半でマイナス圏に沈んだ。
株価をめぐっては、利下げなどの条件が整えば「ダウが3万ドルを突破する可能性がある」(ナバロ米大統領補佐官)との強気の発言も聞かれる。一方で、既に史上最高値を付け、月末の利下げもほぼ織り込み済みとなる中で、市場では「(来週から発表が本格化する)米企業決算の内容次第」(日系証券)との指摘も出ていた。
個別銘柄(暫定値)では、ユナイテッドヘルス・グループが5.5%高、ゴールドマン・サックスが2.6%高、スリーエム(3M)が2.0%高、ボーイングが1.9%高。一方、医薬品リベート廃止撤回が嫌気された製薬株は安く、メルクが4.5%安、ファイザーが2.5%安。アップルとフェイスブックはともに0.7%安。
一言コメント
勢いが止まらないね。
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