吉本芸人2000人面談へ 反社完全排除向け6月の「決意表明」具現化
- 政治・経済
- 2019年7月4日
反社会的勢力に対して闇営業を行い、雨上がり決死隊の宮迫博之(49)らが謹慎処分などを受けた問題で、コンプライアンス強化のため吉本興業が社内に4つのチームを立ち上げたことが3日、分かった。反社会的勢力の完全排除に向け、先月28日に発表した「決意表明」を具現化した取り組み。
同社関係者によると、各チームが担当するのは(1)国内外すべての所属芸人、タレントへのヒアリング(2)謹慎処分を受けた芸人へのケア(3)今後の放送や収録、会見への対応(4)マスコミからの問い合わせ対応。弁護士や警察OBおよび有識者のアドバイスも受けながら社員30人態勢の専門チームだ。
吉本では6月初旬に詐欺グループへの闇営業が一部週刊誌で報じられて以降、仲介人となったカラテカ入江慎也(42)との契約を解消。並行して芸人や関係者100人ほどから事情を聴き、その過程で、宮迫らが金銭授受について虚偽の報告をしていたことが発覚した。
ヒアリングチームでは7月中に所属芸人のうち、2000人規模での面談を実施する。11人の処分後も調査を継続しており、これまで約1000人を終えているが、「主力芸人のリストを確認したところ、あと1000人から話を聞くことになる」と説明。最終的には所属の全6000人と面談する。謹慎処分となった芸人計11人の詐欺グループへの闇営業問題については、受領した金額がいくらかなど不明な点もあり、真相究明へ調査を継続する。
芸人のケアチームでは11人に加え、暴力団幹部の会合とは知らずに闇営業に参加し、無期限謹慎処分となった「スリムクラブ」らを含めた対応を検討。「家族もいて生活もある。給与なども含め謹慎中に何ができるのか具体的な方策を調整している」とした。
吉本では2006年にコンプライアンス推進委員会を立ち上げ、09年の株式非上場化を機に強化し、10年にわたって取り組んできた。騒動発覚後は緊急のコンプライアンス研修を開催しており、芸人ら約3000人が参加する予定だ。同社関係者は「今後このようなことが起こらないよう全社一丸となって取り組んでいきたい」としている。
一言コメント
食えない芸人へのケアも大切だ。
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