“路線価” 福岡県内で4年連続上昇 天神では前年比20%超のエリアも 一体なぜ?
- 経済情報
- 2019年7月2日
相続税などの算定基準となる路線価が公表されました。
福岡市の天神では上昇率が20%を超えるエリアもあり、そこには“ある共通点”がありました。
【記者】
「2019年の路線価、県内トップは福岡市中央区天神の渡辺通りでした。
1平方メートルあたり787万円で、県内トップは39年連続となりました」
2019年も福岡県内トップは天神の渡辺通り。
しかし天神エリアの勢いはこれにとどまりません。
明治通り周辺を上空から捉えた画像です。
このうち、赤で示した道路は路線価の上昇率が2018年と比べて20%を超えた場所です。
なぜこれほどまでに際立つ上昇が見られたのでしょうか。
【不動産鑑定士 井上真輔さん】
「天神ビッグバン。上昇率20%以上の所を重ね合わせると、国家戦略特区の高さ制限緩和エリアと重なる」
キーワードは天神地区の再開発プロジェクト、天神ビッグバン。
その期待感が路線価にも表れています。
しかし専門家によると、福岡市中心部の路線価が高騰しているため、投資家たちは別の場所に目を向け始めているといいます。
【不動産鑑定士 井上真輔さん】
「北九州市はまだ総額で割安な物件が残っているので、魅力的な市場に変わりつつある」
注目されているのは福岡県北九州市。
なかでもJR小倉駅前の平和通りは一平方メートルあたり59万円で、上昇率は11.3%。
前の年(3.9%)よりもさらに上昇率が高いことが分かります。
駅前の再開発が進められていることも、路線価を押し上げる要因の一つです。
【北九州市民】
「小倉でも上がるようになったのかなという感じ。ずっと下だったから」
「嬉しいと思う。
行くたびにお店が増えているので、景気は上がってきているのかなと」
路線価の基準となる県内の標準宅地の評価基準額は2018年と比べて平均3.6%上昇していて、4年連続の上昇はバブル期以降初めてのことです。
今後の見通しについて専門家は、東京オリンピックの後がポイントだと予想します。
【不動産鑑定士 井上真輔さん】
「下落とかクラッシュアウトすることはないだろうけど、いったん横に上昇幅が鈍化するとかはひょっとしたらあり得るのかなと」
様々な要因によって影響を受ける路線価。
景気を映し出す指標として、動向が注目されます。
一言コメント
どこまで上がり続けるのか?
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