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長崎新幹線、膠着する議論 佐賀知事「拒否」…概算要求計上に暗雲 関係者に危機感


 九州新幹線西九州(長崎)ルート新鳥栖‐武雄温泉の建設を巡り、夏の来年度予算概算要求に関連経費を盛り込むことが厳しい情勢になっている。与党や長崎県が計上を求める一方、佐賀県の山口祥義知事が早期着工を拒む姿勢を崩さないためだ。概算要求に間に合わなければ、手続きが着々と進む北陸新幹線に予算が重点配分されるのではないかとの見方も出ている。

「時間がない。危機感を持って取り組みたい」。自民党の岸田文雄政調会長の表情は険しかった。12日、東京・永田町の自民党本部。面会に訪れた長崎県の中村法道知事に「環境アセスメント費用の概算要求計上を」と迫られたが、努力を約束するしかなかった。

岸田氏は、全国の新幹線建設の“司令塔”である「与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム」の座長。5月末には、別件で訪れた山口氏に「国からお願いする課題もあるのでよろしく」と何度も協力を要請した。だが山口氏は11日の佐賀県議会で「短期間で方向性を決められるほど簡単なものではない」と突っぱね、膠着(こうちゃく)状態が続く。

佐賀知事「そもそも新幹線の建設を求めたことはない」

 新鳥栖‐武雄温泉を巡っては当初、在来線を活用し、新幹線に直通できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)で整備するはずだった。佐賀県にとっては建設費が割安で、沿線自治体としての財政負担が少なくて済む整備方法だった。

話がこじれたのは、与党が技術的に困難としてフリーゲージを断念し、一般の新幹線と同じ「フル規格」で整備する検討に入ったためだ。与党はJR九州や長崎県の負担を増やすことで佐賀県の懐柔を試みたが、山口氏は4月下旬に「そもそも新幹線の建設を求めたことはない」と反発。取り付く島もなくなった。

与党と長崎県は焦りの色が濃い。着工へのステップとなる概算要求が近づく中、北陸新幹線は手続きが進展。未着工の敦賀‐新大阪は5月末、線路や駅を想定する区域が公表された。「もたもたしていると予算を北陸に奪われる」と関係者の危機感は強い。

与党は山口氏の翻意を促そうと模索する。5月中旬には佐賀市議らが「フル規格促進議員の会」を設立。県議会や市町議会に対しても、山口氏に前向きな議論を求める決議をするよう働き掛けている。

ただ、5月下旬の山口氏と県内首長の会合では、知事を支持する意見が相次いだ。「巨大事業を冷静に考え、立ち止まろうという知事の主張にうなずく県民は多い」と関係者。山口氏が折れる気配はない。

与党内では、目的や金額を明示しない「調査費」などの名目で概算要求に何らかの予算を盛り込む案も浮上するが、国土交通省幹部は「佐賀県が同意しない予算を財務省が認めるわけがない」。妙案は浮かばず、時間だけが過ぎていく。

西日本新聞

 

 

一言コメント
これはまだ難航しそうだ。


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