JDI社長、業績悪化で引責辞任=希望退職1200人、スマホ向け縮小
- 企業・経済
- 2019年6月13日
経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)は12日、月崎義幸社長が業績低迷の責任を取って9月30日付で辞任すると発表した。また、2019年3月期まで5期連続の赤字となった原因であるスマートフォン向け液晶関連事業を縮小。国内従業員の3割弱に当たる1200人の希望退職者を募集する。
月崎社長の後任には、10月1日付で菊岡稔常務執行役員が昇格。橋本孝久社外取締役は会長に就く。
スマホ向けが中心のモバイル事業については、主力の白山工場(石川県白山市)を7月から9月まで停止するほか、茂原工場(千葉県茂原市)の一部生産ラインを9月に閉鎖する。白山工場については、最大顧客であるアップルからの受注動向を踏まえ、9月末までに再稼働するかどうかを判断。再稼働できない場合は最大700億円の特別損失が発生する可能性がある。人員削減に伴い年約200億円のコスト削減効果を見込む一方、20年3月期に約90億円の特損を計上する。
JDIの液晶事業のうち、モバイル向けは売り上げ全体の7割を占める稼ぎ頭だったが、中国勢などとの価格競争が激しく、採算悪化に歯止めがかかっていない。JDIは、安定成長が見込める車載向けなどに注力するとともに、協業先などが決まればモバイル事業を分社化する方針だ。
一言コメント
回復への道のりはまだ険しそうだ。
コメントする