安倍首相、イランに到着 ロウハニ大統領と会談
- 政治・経済
- 2019年6月13日
安倍晋三首相は12日午後(日本時間同日夜)、イランのロウハニ大統領と首都テヘランで会談した。米国との対立で緊迫する中東情勢を巡り、緊張緩和を促す。イランが一部履行停止を表明しているイラン核合意の履行継続も働きかける。現職首相のイラン訪問は、1978年の福田赳夫氏以来41年ぶりだ。会談後、両首脳は共同記者発表に臨む。
首相はイランへの出発前、羽田空港で記者団に「日本とイランの伝統的な友好関係の上に、緊張緩和に向けて率直な意見交換を行いたい」と意気込みを語った。
日本とイランは伝統的な友好関係を持つ。安倍首相も2013年から毎年9月にニューヨークで開かれる国連総会出席に合わせてロウハニ師と会談を重ねており、会談は今回8回目。一方で、首相はトランプ米大統領と良好な関係で、イラン訪問に先立つ11日にもトランプ氏と電話で協議した。首相は双方とのパイプを生かし、日本のエネルギー安全保障の上でも欠かせない中東の安定に貢献したい考えだ。
ロウハニ師との会談では、米国側の考え方を伝えるとともに、中東地域の緊張緩和に努めるよう働きかける方針だ。イラン核合意については、米国が18年5月に離脱し、イランも19年5月に一部履行停止を表明した。首相は核合意の履行継続をイランに求める。今年が日イランの外交関係樹立90周年になることを踏まえ、友好関係のさらなる強化も協議する。
首相は13日には、イラン国政トップの最高指導者のハメネイ師と、日本の首相として初めて会談する。トランプ氏が5月の日米首脳会談でイランとの対話に意欲を示したことを踏まえ、首相は米国との対話を促す模様だ。ただハメネイ師は対米強硬派で、対話への慎重姿勢を崩していない。一連の会談には河野太郎外相も同席する。
首相は14日に帰国する。トランプ氏と電話協議し、イラン指導部との会談内容を伝える見通しだ。
一言コメント
中東との外交もうまくこなしてほしい。
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