福岡多重衝突事故から1週間 ワゴン車は最初の追突事故直前まで正常に走行
- 事件・事故
- 2019年6月11日
福岡市早良(さわら)区百道(ももち)の市道交差点付近で4日夜に起きた車6台が絡む多重衝突事故で、事故を起こしたワゴン車が最初の追突事故直前までは正常に走行していたことが、付近の防犯カメラ映像から明らかになった。事故から11日で1週間。福岡県警は追突事故後に対向車線を猛スピードで逆走しながら交差点に突っ込み、死亡した小島吉正さん(81)=同区原3=の運転に過失がなかったか慎重に捜査する。
県警などによると、小島さんのワゴン車は交差点から約700メートル南で乗用車に追突した後、中央線をはみ出して対向車2台と接触。交差点でも右折中の車2台に玉突き衝突した。最初の追突事故直後から交差点の建物に衝突して停止するまで、アクセルは踏みっぱなしの状態だった。
一方、毎日新聞が入手した防犯カメラの映像によると、交差点から約900メートル南の地点で前方の車との距離が縮まった際に、ブレーキランプを点灯させながら減速する様子が映っていた。この時点では正常に運転していたとみられる。
また、県警によると、司法解剖の結果、心臓発作や脳梗塞(こうそく)など事故につながる異変は確認されなかった。これまでのところ車両の不具合も見つかっていないという。県警は小島さんが最初の追突事故直後に何らかの原因で意識を失ったか、アクセルとブレーキを踏み間違えたかなどして暴走した可能性もあるとみて、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑での立件を検討する。
事故は4日午後7時5分ごろ発生。小島さんと同乗の妻節子さん(76)の2人が死亡し、歩行者1人を含む男女7人が重軽傷を負った。
事故を受けて、福岡では運転免許証を自主返納する高齢者が相次いでいる。県警によると、窓口になっている福岡自動車運転免許試験場(福岡市南区)で返納する高齢者は通常は1日に数人だが、事故直後は10~30人前後に増えている。
一言コメント
せめて原因だけでも究明してほしい。
コメントする