羽生善治九段が歴代最多タイの通算1433勝 大山十五世名人に並ぶ「ひとつの目標としてやってきた」
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- 2019年5月24日
将棋の羽生善治九段(48)が23日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第60期王位戦挑戦者決定リーグ白組最終5回戦で谷川浩司九段(57)に勝ち、歴代最多タイ記録となる公式戦通算1433勝(590敗、2持将棋=引き分け)を挙げた。
約30年間にわたって第一人者で在り続けるレジェンドがまたしても金字塔を打ち立てた。故・大山康晴十五世名人(1992年逝去)と並ぶ歴代最多勝。偉大な先人が最後の勝利を挙げたのは亡くなる1か月前の69歳3か月の時。現在48歳7か月の羽生九段は21歳も若くして大名人と肩を並べた。
羽生九段は1985年12月に15歳でデビュー。以降、34年をかけてタイトル99期(歴代1位)、棋戦優勝45回(歴代1位)、史上初の7冠独占(1996年)、史上初の永世7冠(2017年)など数々の記録を樹立した。最後の大記録とも言われた歴代最多勝でもタイとして、またしても将棋史に名を刻んだ。
節目の白星を挙げた相手は少年期からの憧れの棋士であり、数々のタイトル戦を戦ってきたライバルでもある谷川九段。同一カード対局数で歴代2位となる167局(羽生105勝、谷川62勝)を記録したメモリアルな一局は、先手の谷川九段が中盤まで優位に進め、終盤まで大激戦となったが、最後の最後に羽生九段が力を発揮した。4勝1敗でリーグを終え、豊島将之王位(29)=名人、棋聖=への挑戦権獲得に一歩近づいた。
新記録を懸けた次局は今月30日。第32期竜王戦1組の決勝トーナメント出場者決定戦で、研究仲間でもある実力者の木村一基九段(45)との勝負に臨む。
羽生善治九段「今年に入ってからはひとつの目標としてやってきました。大山先生は偉大な先生なのでちょっとでも近づけるように。またタイトル戦に舞台に立てるようにしたいです」
一言コメント
次は記録をどこまで伸ばせるかだ。
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