「新幹線求めていない」佐賀県 新鳥栖―武雄温泉間、試算説明の国に反発 九州新幹線・長崎ルート
- 政治・経済
- 2019年4月22日

九州新幹線長崎ルートの未整備区間(新鳥栖―武雄温泉)を巡り、国土交通省が19日、全線フル規格で整備した場合の実質的な負担額の試算を佐賀県に示したのに対し、副島良彦副知事は「佐賀県は新鳥栖―武雄温泉間の新幹線整備を求めていない」と反発した。全線フルかミニ新幹線のいずれかで整備を進めようとする与党や国交省の姿勢を批判した形で、副島氏は会談後、来週にも実施される与党検討委員会の意見聴取で、山口祥義知事が同様の主張をすると報道陣に述べた。
国交省鉄道局の寺田吉道官房審議官らが県庁で説明した。JR九州が支払う線路使用料(貸付料)の全額を建設費に充てるという仮定で、全線フルの場合、交付税措置を加味すると、県の実質的な負担額が約660億円になるとした。
副島氏はこれに対し、知事が1月に与党検討委の山本幸三委員長(衆院福岡10区)と会談した際、「建設費の負担」「在来線の取り扱い」「ルート選定」「地域振興」の4点を課題に挙げたことに触れつつ「あたかも条件や論点のように受け止められているが、そうではない」と説明、県として新鳥栖―武雄温泉間の新幹線整備を「そもそも求めていない」と強調した。
副島氏は会談後、国交省の試算について「『整備するなら』『試算するなら』と二つの『仮に』がついたものだ」と不快感を示した。さらに「条件闘争はしていない」と強調した上で、「県としてスキーム(財源の枠組み)は十分承知している。短期間で解決できる問題ではない」と、議論を急ごうとする与党や国交省側にくぎを刺した。
新鳥栖―武雄温泉間は在来線のままフリーゲージトレイン(軌間可変電車)を導入する予定だったが、開発の遅れから政府、与党が昨年7月に断念した。これを受け、長崎県とJR九州は時間短縮効果が大きいとして全線フルを要望。与党検討委は環境影響評価の関連費用を8月末の2020年度政府予算の概算要求に反映させるため、6月をめどに整備方式を絞り込む方針だが、佐賀県は全線フルに難色を示し、ミニ新幹線との二者択一の状況にも反発している。
一言コメント
それぞれの思惑がかみ合ってないね。
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