8割が「復興完了まで3年超」 被災16市町村長アンケート
- 政治・経済
- 2019年4月10日
熊本地震から3年になるのを前に、建設型仮設住宅のある県内16市町村の首長に熊本日日新聞社が実施したアンケートによると、今後、復興完了までの期間を「3年以上」とする回答が8割の13人に上った。課題としては、職員の不足や厳しい財政状況を挙げ、国や県に支援の継続を求めている。
アンケートは3月下旬、熊本市、宇土市、宇城市、阿蘇市、美里町、大津町、菊陽町、産山村、南阿蘇村、西原村、御船町、嘉島町、益城町、甲佐町、山都町、氷川町を対象に実施し、全市町村から回答を得た。
今後、復興が完了するまでの期間は「3年程度」が7人で最も多く、「5年程度」が5人。益城町は「10年以上」と回答した。美里町と嘉島町は「1年以内」。熊本市は「一概に示せない」とした。
復興の進み具合は、70%台に5人の回答が集中。93%から30%まで大きな開きがあった。項目別にみると、「道路などのインフラ」「地域経済」の復興に比べ「市民のくらし」の復興が進んでいない、と捉える首長が半数を占めた。熊本市と益城町は「回答は難しい」とした。
復興を進める上での課題(複数回答)は、「職員の人手不足」と「財源不足」の各12人が最多で、「資材の不足・高騰」が10人で続いた。南阿蘇村は「風評」を挙げた。
国や県への要望は、人的支援と財政支援の継続に加え、大津町は「生活再建後のコミュニティー形成などソフト面の支援」を訴えた。熊本市は「今後の災害に備えた統一的な被災者支援システムの導入」を提案した。(熊本地震取材班)
一言コメント
復興も道半ばといったところか…
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