レオパレス、3千棟以上で建築基準法違反か 国交省、企業体質「闇は深い」
レオパレス21の施工不良問題の拡大から7日で1カ月が経過し、少なくとも3千棟以上が建築基準法違反となる恐れが出ている。国土交通省はレオパレスの対応を問題視しており、全棟改修の完了時期の前倒しを求めるなど監視を強化した。ただし全物件調査や問題物件からの住民退去の終了時期は未定で、完全解決には時間がかかりそうだ。
レオパレスは2月7日の発表で新たに1324棟で法令違反の疑いがあると発表した。国交省は問題の拡大前から1895棟を建築基準法違反と認定しており、違反物件は3千棟を超える公算が大きい。
こうした中、国交省はレオパレスの対応が不十分だとみて、全棟改修の完了時期をレオパレスが設定した10月から8月に前倒しさせる異例の対応を取った。国交省幹部はレオパレスの企業体質について「闇は深い」と苦言を呈する。
国交省が対応の見直しを求めたのは今回が初めてではない。レオパレスは新たな施工不良発表時の記者会見では、原因究明を進めるための第三者委員会の設置について「現時点では考えていない」と言及。その後、2月27日に設置を発表したが、それも「国交省が設置を指示したからだ」(国交省幹部)という。
第三者委は18日に中間報告を公表する予定。またレオパレスは耐火性に問題のある641棟の住民に退去も要請している。ただ、問題のある施工の多くは20年以上前のもので、実態解明は容易ではない。住民退去も「住民の事情もあるので急がせるのは難しい」(レオパレス)のが現実だ。
レオパレスでは問題発覚前から入居者からの遮音性への不満が多発していた。レオパレスは平成31年3月期で最終赤字となる見通しで、問題長期化は業績にさらに深刻な影響を与えかねない。
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レオパレスだけかな?
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