法曹養成、2年短縮コース創設 法学部と法科院で計5年
- 政治・経済
- 2019年2月19日
法曹志願者の減少を食い止めるため、政府は法科大学院と司法試験の改革を進める方針を固めた。法学部入学から最短5年目で司法試験の受験資格が得られる「法曹コース」を創設するほか、法科大学院在学中に司法試験の受験も認める。法曹資格を得るまでの経済的・時間的な負担を軽減するのが狙いで、開会中の通常国会で、関連法の改正案成立を目指す。
法科大学院は「多様な人材を法曹に呼び込み、法律家の人数も増やす」という司法制度改革の理念を受け、2004年度に始まった。司法試験の受験技術に偏重しないため、修了しないと司法試験を受けられない仕組みだ。だが、修了者の司法試験合格率の低迷もあって志願者はスタート時の7万2800人から18年度に8058人と激減。制度改革に伴って、改めて役割が問われそうだ。
法科大学院は現在、法学部出身の「既習者」が2年、他学部出身者ら「未習者」が3年間学ぶのが基本。政府の改革案では法学部と法科大学院を計5年で修了する「法曹コース」を設ける。また、必要単位を取得するなど、一定の条件を満たしている場合は法科大学院在学中に司法試験の受験を認める。現在は修了後に司法試験を受験するため、法学部入学から法曹資格の獲得まで約8年かかるが、最短で約6年に短縮できることになる。ただ、司法修習生は原則、法科大学院修了を採用要件とする。
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