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見えぬ「出口」、副作用増大=銀行界に高まる不満-マイナス金利3年


日銀マイナス金利政策の適用を始めてから16日で3年。消費者物価の伸び率は0%台後半と、日銀が目標に掲げる2%には遠く、異例の金融緩和策を終わらせる「出口」は見えない状況が続く。一方、利ざや縮小に伴い地方銀行を中心に収益悪化が目立ち、日銀に対し「身内」の銀行界から不満が高まっている。

「引き続き粘り強く金融緩和を続ける」。今後の金融政策運営について黒田東彦日銀総裁は13日の衆院予算委員会で、あくまでも2%の物価目標実現を目指し、マイナス金利政策を含む大規模緩和を継続する姿勢を強調した。

米中貿易摩擦などを受け、好調だった世界経済に減速懸念が台頭。国内でも輸出や生産の伸びの鈍化が懸念される中、日銀は現在の金融緩和を維持し、経済を下支えする構えだ。

しかし、長引く低金利環境で副作用は増幅している。2018年4~12月期決算では、本業の収益が減少するなど地域金融機関の経営体力が低下。投資用不動産融資の損失処理が膨らんだスルガ銀行のほか、武蔵野、栃木の両銀行が純損失に転落した。

全国銀行協会の藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)は14日の会見で、日銀の物価目標に関し「2%に固執するべきでない」と語り、一定の幅を持たせるなど柔軟化すべきだと強調。マイナス金利政策についても、副作用が効果を上回っている可能性を指摘し「見直すべき時期に来つつある」と述べ、日銀に対して政策の修正を求めた。

時事通信

 

 

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