福岡県知事選 自民分裂で対立激化 両陣営推薦めぐり駆け引き 党本部あす対応協議
- 政治・経済
- 2019年1月27日
4月7日投開票の福岡県知事選で、自民党福岡県連が分裂している。現職の小川洋知事と、県連が推薦を決めている元厚生労働官僚の武内和久氏とで国会議員の支持が割れ、対立が激化している。小川氏は26日、後援会の会合で、3選へ支持を訴えた一方、武内氏は地元参院議員の会合に出席し、浸透を図った。党本部は28日に、知事選の対応を協議する予定で、党本部推薦をめぐる駆け引きも活発になっている。(九州総局 小沢慶太、大森貴弘)
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「新しい小川洋は県民のために身を粉にして働いていく。頑張って頑張り抜いていく」
小川氏は後援会の拡大会議で約200人の支持者を前に、改めて立候補への決意を表明した。壇上には経済界のほか、すでに小川氏の推薦を決めている県医師会などの団体トップが顔をそろえた。
この日の会合に自民党議員の姿はなかったが、すでに武田良太衆院議員(福岡11区)らが県連決定に反し、小川氏支持を公言している。
小川氏は19日夜、福岡市内で県町村会との会合に出席。県内21町村の首長のほか、武田氏や宮内秀樹(同4区)、鳩山二郎(同6区)両衆院議員が出席し、小川氏支持を表明した。
武田氏は会合後、「一部の閉鎖的なメンバーが決めた」と武内氏擁立に至る県連のプロセスを批判した。
武内氏は26日、大家敏志参院議員(福岡選挙区)の会合で、「県と福岡市の不毛な対立が世間をにぎわしている。ピリオドを打てるのは私だけだ」と気勢を上げた。宿泊税の導入問題で、福岡市の高島宗一郎市長と対立する小川氏を当てこすったのだ。
大家氏は、県政の刷新を訴え武内氏を推す麻生太郎副総理兼財務相の側近で、県連の選挙対策委員会で武内氏擁立を主導した。会合でも「県知事には武内和久」と声を張り上げた。
小川、武内両陣営の動きが加速する中、党本部は28日に安倍晋三首相(党総裁)や二階俊博幹事長、甘利明選挙対策委員長ら幹部が知事選の対応を協議する予定だ。大家氏は会合後、記者団に「28日に(武内氏の推薦が)決まると思う」との見通しを改めて示した。
党本部が今月中旬に行った世論調査では、小川氏の支持が武内氏を5倍以上も上回っていたが、武内氏サイドからは、この時期の世論調査は「ただの知名度調査に過ぎない」(県連幹部)との声も上がる。
ただ、小川氏を推す国会議員は「党本部は勝てる候補を推薦する」と断言。少なくとも武内氏に推薦が出ることがないよう牽制(けんせい)を強める。地元がまとまらないままで、党本部が結論を先送りする可能性もある。
一言コメント
ある意味盛り上がってきた。
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