東海大、地獄のような練習乗り越え頂点に 箱根駅伝
- スポーツ
- 2019年1月4日
第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は3日、神奈川・箱根町―東京・大手町の復路5区間109.6キロが行われ、東海大が往路2位から逆転して初の総合優勝を果たした。
8区の14キロ過ぎ。上り坂の手前で東海大の3年・小松が仕掛けた。東洋大の1年・鈴木の顔をちらりとのぞくと、ペースをぐいぐいと上げる。東海大の代名詞「スピード」で一気に引き離し、たすきを受けてから続いていた、つばぜり合いに決着をつけた。1時間3分49秒で22年ぶりに同区間記録を更新。最優秀選手賞に選ばれる会心の走りで、初優勝への道を切り開いた。
4区を走った館沢が日本選手権の1500メートルを2連覇するなど、トラック種目の有力選手が多い3年は「黄金世代」として期待されてきた。両角監督は「今回勝てなければ、最高学年となる来年も優勝できない」と、10区間中7区間で3年を起用。スピードがある一方で、スタミナが課題となることから、昨年11、12月は例年以上に20キロや30キロの長距離練習を行った。その様子を館沢は「地獄のようだった」と振り返る。
長野・佐久長聖で全国高校駅伝優勝経験のある両角監督は2011年4月に就任以来、「世界で戦える選手」の育成を目指してスピード強化に励んだが、就任1年目に箱根駅伝のシード権を逃すと、翌年は予選会で敗退。連続出場が40年で途切れた。「箱根を軽く見ていた」とトラック偏重のメニューを見直し、秋には長距離練習で「箱根仕様」にする調整を取り入れた。過去4大会はいずれもシード権を獲得するなど確実に力をつけてきた。
今季は出雲駅伝(6区間45.1キロ)で3位、全日本大学駅伝(8区間106.8キロ)で2位と、距離が伸びるごとに総合成績が上がった。7区でトップとの差を1分以上縮めた3年・阪口は「来年は僕らが3冠を狙う」。新時代の幕開けを高らかに宣言した。
一言コメント
初の総合優勝うれしいだろうね。
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