経営難私大や短大、無償化対象外…10校程度か
- 政治・経済
- 2018年12月29日
政府は28日、教育無償化に関する関係閣僚会合を開き、高等教育の無償化について、深刻な経営状態にある私立大や短大を無償化の対象から外すことを決めた。計10校程度に上る見通しだ。一方、幼児教育・保育の無償化に必要な公費を7764億円とし、うち市町村が約4割の3167億円を負担することなど制度の全体像も正式に決定。当初案より地方の財政負担を軽減する内容となった。
安倍首相は首相官邸で開いた会合で「社会保障を全世代型に転換する。幼児教育と高等教育の無償化は重要な第一歩だ」と述べた。
高等教育無償化は2020年4月に始める。大学と短大、専門学校、高等専門学校の授業料などを減免し、生活費を含む返済不要の給付型奨学金を拡充することが柱だ。原則として、住民税非課税世帯から年収約380万円未満の世帯を対象とするが、退学・停学処分を受けたり、留年が確定したりした学生には支援を打ち切る。
高等教育の無償化を巡っては「経営難の私大の救済措置になってはいけない」との声が強く、政府は〈1〉負債が資産を上回る債務超過の状態〈2〉収支の差額が3年連続赤字〈3〉3年連続で学生数が定員の8割未満――のすべてに該当する大学を対象から外すと決めた。財務状況は学校法人の決算で判断し、定員充足率は1校ごとにみる。1法人が複数の大学や短大を運営する場合も、無償化の可否は1校ごとに決める。
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