ジャーナリスト殺害が今年急増、「政治家の憎悪扇動」が一因 RSF
- 国際
- 2018年12月19日
【AFP=時事】国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」は18日、今年殺害されたジャーナリストの数が衝撃的なまでの増加を示したとし、「無遠慮な政治家ら」による憎悪の扇動が一因となっていると指摘した。
RSFのまとめによると、今年これまでに殺害されたジャーナリストは、サウジアラビア人でトルコのサウジ総領事館内で殺害されたジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏をはじめ、世界全体で80人に上っている。さらに348人が収監され、60人が人質として拘束されているという。
RSFのクリストフ・ドロワール(Christophe Deloire)事務局長は、「ジャーナリストに対する暴力行為は今年、前例のないレベルに達し、今や危機的な状況だ」と指摘。
「無遠慮な政治家や宗教指導者、実業家らが時に公然と口にするジャーナリストに対する憎悪…それがこの憂慮すべき増加に表れている」と述べた。
ただRSFは、ジャーナリストへの非難を繰り返し、一部のジャーナリストに「国民の敵」とレッテル貼りしたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を名指しすることはなかった。
それでもデロアール氏は、「憎悪の表現は暴力を正当化し、ひいてはジャーナリズムと民主主義そのものを損なう」という見方を示した。
米国は、メリーランド州の日刊紙キャピタル・ガゼット(Capital Gazette)が今年6月に銃撃され、5人が死亡したことを受け、今年死亡したジャーナリストの数が世界で5番目に多い国となった。
ジャーナリストにとって最も危険な国はアフガニスタンで、AFPのシャー・マライ(Shah Marai)氏を含む15人が死亡。次いでシリアで11人、メキシコで9人が犠牲になった。【翻訳編集】 AFPBB News
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それだけ世界が混沌としているということだろう。
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