正恩氏訪問、年内実現諦めず=韓国政府が前のめり
- 国際
- 2018年12月9日
【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による年内のソウル訪問をめぐり、韓国で臆測が飛び交っている。
韓国は北朝鮮に正恩氏の年内訪問を打診し、回答待ちの状態とみられ、正恩氏が決断すれば、12~14日か18~20日にもソウルを訪れるという観測も出ている。ただ、南北関係での成果を急ぐ文在寅政権が前のめりに進めているとの見方もあり、実現するかは不透明だ。
「北側と電話が通じれば、こんなにじれったいことはないのに」。韓国大統領府の任鍾※(※析の下に日)秘書室長は7日、記者団に対し、北朝鮮からの回答がないことに焦燥感を示した。尹永燦国民疎通首席秘書官も8日、訪問は13日が有力との報道を否定する一方で、「万一の状況に備え、多様なシナリオを想定している」と述べ、受け入れ準備を進めていることを示唆した。
正恩氏のソウル訪問は、文大統領が9月に訪朝した際に約束。2回目の米朝首脳会談の調整が順調に進まず、実現性が薄れていたが、11月末にブエノスアイレスでトランプ米大統領との会談後、文氏が「可能性は開かれている。本人の決断に懸かっている」と述べ、機運を再び盛り上げた。
実現すれば、北朝鮮の最高指導者として初めてのソウル訪問となる。国会での演説や半導体工場の見学、高速鉄道の乗車、ソウルを見下ろす「南山タワー」への訪問が日程の候補として挙げられている。文氏夫妻が9月に北朝鮮北部の白頭山に登頂したことから、韓国最高峰の済州島の漢拏山に正恩氏を招くとの見通しも出ている。
ただ、正恩氏の訪問に保守系団体が反発し、抗議行動を起こす恐れなど、解決すべき警護上の問題は多い。トランプ政権は非核化が実現するまで制裁緩和には応じない方針で、「2回目の米朝首脳会談を控え、ソウル訪問でどれだけ成果を得ることができるのか」(外交筋)と実現を疑問視する声も出ている。
一言コメント
こっちは完全に北朝鮮ペースだ。
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